たけもとあかるのレビュー一覧

  • さよならミイラ男

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    ネタバレ

    小6男子、シングルマザー、貧困、そして学校でも自信がなくて居場所がない。そんな主人公が教材室で謎のミイラ男と出会う。ミイラ男が特別な力を使って主人公を助けるなんてことはない。だから、リアルで、どんどん読み進めた。黒板に絵を描くシーンは圧倒的。そして事実が明らかになってからの福祉の動きや学校の動きがきれい事ではなくて胸をうった。それにしても、ミイラ男とは何者だったのか、ネタバレ感想ではあっさりと記載されているけれど、物語内ではそんなことは書かれていない。もっと違う何かだったのかもとついつい考えてしまう。苦しみを抱えつつ懸命に生きている子どもたちへ届いて欲しいと切に思った。

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    2024年06月08日
  • さよならミイラ男

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    きれいごとじゃなくてリアルに迫っててよかった。酷すぎるとか読んでてつらいとかそんな感想を目にしてたのでどれほどかと思ってたけど、これのどこがと思った。現実はもっとひどいから。ミイラ男が暗示しているものは案外ルッキズムだったりして。あの嫌なやつと沖縄の人は運命の裏表だったりして。いろいろ深読みできるのもよかった。

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    2024年05月15日
  • さよならミイラ男

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    最悪な状況のなかで救いになるのがミイラ男であることが、この作品の一番の特色です。傷ついた人の心の支えになるのは光り輝く美しいものではなく、醜くグロテスクなものであることもあるということ。その暗い側面に向きあったことが、読者の子どもにとっても救いになりそうです。信頼できる書評家yamada5さんの感想より。なるほど。

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    2024年04月26日
  • さよならミイラ男

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    電子じゃなく紙本で。胸にささった。リアル小学生はどう読むのだろう。ミイラ男のなぞがわかるシーンではかなり震えた。ラストの爽快さにすごく納得。

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    2024年03月29日
  • さよならミイラ男

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    ネタバレ

    野間児童文芸賞受賞後の作品。前作とはちがう雰囲気にとまどったが、読み出すと一気にひきこまれた。シビアな展開だけど、自分の同級生もこんな感じだったし、決して特別なことではないと思う。強く印象に残ったのはミイラ男の詳細でリアルな描写、そして、中盤の黒板絵のシーン。いじめがそこで大逆転したので正直ほっとした。それにラスト近くで主人公のアキトがはじめて涙を流すシーン。さすがにもらい泣きしてしまった。子どもは大人以上にタフで未来に希望を抱くことができる。頑張れ、アキト! と心から願った。

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    2024年03月16日
  • さよならミイラ男

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    ネタバレ

    ネグレクトされている六年生の話。工藤さん、すごい。こんなにしっかりした人、大人でもなかなかいないかも。アキトもお母さんも幸せになれますように。

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    2024年04月21日
  • さよならミイラ男

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    小6男の子
    母子家庭で、お風呂に入ることもご飯に食べることも厳しく、学校ではからかいの標的にされている
    ある日、誰も使われていない教材室に入りミイラ男と遭遇する

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    2024年04月06日
  • さよならミイラ男

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    4.5年。いじめられっ子の主人公は、学校の教材室でミイラ男に出会う。家庭環境や友達関係の心の苦しさや我慢に、同調するようにうめくミイラの声。親しみと共に彼の存在の謎に近づき、自分を知っていく。表紙の暗さはいつもながら、児童の手にとりにくさがある。少し重たいテーマだが、ミイラの謎に迫ることで好奇心が膨らむところがよい。

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    2024年03月21日
  • さよならミイラ男

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    児童書にしては、heavyな内容なのかなと思います。

    気味の悪いミイラ男はアキトにとっては唯一の希望だったのかもしれないですね。

    美術のおじいちゃん先生、ありがとう。

    この作品を読んだ子どもたちはどんな事を思うのか、感想が気になります。

    子どもたちには自分を信じて、勇気を持って未来に進んで欲しいというメッセージを感じました。

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    2025年03月02日
  • さよならミイラ男

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    主人公アキトの母は夜の仕事に出かけ、朝方お酒とタバコの匂いに包まれて帰ってくる。時々、アキトの食事を忘れることもある。夜起こされることもあり遅刻も多いし、勉強もわからないうえ、いじめやからかいにもあう。そんなある日、物置になっている空き教室でミイラ男を見つける。ミイラ男に気持ちをぶつけるアキト。ミイラ男はアキトの空想の産物なのか。ところが、かつて、アキトと同じようにミイラ男を見ていた生徒がいたことを知る。アキトはミイラ男に背中を押され、卒業制作の下絵を描くことになった矢先、学校で倒れてしまう。
    このような物語を読むと、人は人で育つもので、多くの人と関わることで変えられることは多いと、思わずには

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    2024年09月22日
  • さよならミイラ男

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    ネタバレ

    福田先生の本を読むのは初めて。
    本作では「ネグレクト」「精神面で未熟なシングルマザー家庭」「貧困」「学習障害」などがテーマになっている。
    それらを全部小さな体で抱える男の子が主人公だ。
    素直がゆえ、全てを受け止めてしまう姿が痛々しい。
    明日を生きるため理不尽な全てに未熟な防衛本能フル回転で立ち向かい、「お母さん大好き」という気持ちと「しょうがないんだ、これが僕の人生なんだ」という納得と諦念の繰り返しで日々を暮らしている。
    学校で見える緑色をした化け物(「ミイラ男」と名付ける)を縁(よすが)としている。

    どん底まで落ちた命すら危険だったラストは希望が見え、少年は自分には実は色んな選択肢があり、

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    2024年05月30日
  • さよならミイラ男

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    この作者の先生、というので漠然と期待していたものとは少し外れた出力の作品が出てきたな、という印象でした。別に悪くはなかったけど、スレはてた大人なので「ジャンププラスの読み切りでまあまあ見るやつ」みたいな感想になってしまった。YAではあんまりない方向性なのかな。

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    2024年05月11日