杉江松恋のレビュー一覧

  • ウロボロス ORIGINAL NOVEL―イクオ篇―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    ドラマにどハマりしまして、BDBOXまでポチってしまってる状況であります。
    そんなわけなので、オリジナルノベルがあると知って手を出さずにはいられなくなったのです。
    漫画は未読なのですが、そろそろ終わりに近づいているという噂を目にしたので、完結したらちょっとヤバいです。
    (絵が苦手だと思っていたのですが、小説の絵を見る限り大丈夫な気がしてきました。こ、こわい・・。)

    この小説はちょっと独特でして、もう一冊「タツヤ篇」というのがあります。
    2冊とも同じ事件の話なのですが、この小説の主人公であるイクオと、もう一冊の主人公であるタツヤのそれぞれの視点で話が進むという仕組みです。
    こういう形の小説は初

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    2015年05月05日
  • 名探偵と学ぶミステリ 推理小説アンソロジー&ガイド

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    杉江松恋さんから、たくさんのミステリを教わっています。本書でも「ガイド」と銘打ったコラムで、またまたいろいろ教わり、時間が足りない…とうれしい涙目になっています。

    「ガイド」は、4回目までミステリマガジンに連載され、5.6回目は書き下ろし。ミステリについて教わるのも、何歳になっても楽しい。

    オマージュの短編も粒揃い。
    個人的にはネロ・ウルフものが一番好みでした。
    本家を読んでないので、来年(笑)の課題図書にしようと思ったところ。
    扉絵は、エラリイが特に雰囲気良し。
    007も、まあパンチとお色気は控えめだけど、かなり良い線に感じました。

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    2025年11月17日
  • 名探偵と学ぶミステリ 推理小説アンソロジー&ガイド

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    ネタバレ

    楠谷佑「パブリック・スクールの怪事件」
    辻真先「アルセーヌ・ルパンのお引っ越し」
    斜線堂有紀「キャロル・ハートネル大いに憤慨す」
    水生大海「一つの石で二羽の鳥を殺す」
    青崎有吾「シチリアオレンジジュースの謎」
    阿津川辰海「オムレツは知っていた」
    福田和代「南洋のアナスタシア」

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    2025年09月14日
  • 名探偵と学ぶミステリ 推理小説アンソロジー&ガイド

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    新旧含め話題のミステリ作家が定番の名探偵を使って短編を書き、杉江松恋がミステリ論を展開する入門書。最近のミステリのみを読んでいる大人にも超おすすめの一冊です。なんとなくスルーしている昔の定番名作も紹介されていて、読みたい本が増える危険な一冊でもあります。ルビあり、229ページ。中学年ぐらいから大丈夫ですが、多くの子が読めるようになるのは高学年くらいからかなぁ。各中表紙に探偵挿絵あるのと、ミステリ論ごとに四コマまんがあり、手に取りやすくなっています。紹介される小説は完全に大人向け。
    「パブリック・スクールの怪事件」 楠谷佑
    ホームズとワトソンが男子寮で起こった事件を解決します。
    「アルセーヌ・ル

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    2025年07月29日
  • 日本の犯罪小説

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    2025/07/19
    推理小説家と類される作家たちが小説の中でどう犯罪を描いてきたかについての研究論文を読んでいるようで、とても読み応えがあった。犯罪そのもの、犯罪心理、犯人の生い立ち、社会の歪みなど、作家がどこにどう焦点を当てているか、それによって後の作家や作品にどう影響を与えたかがとても丁寧に解説されている。

    今後、ミステリー(とひとくくりにしてよいかどうか分からんが)の読み方が変わりそう。文体が好みで、サクサク読めた

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    2025年07月22日
  • ある日うっかりPTA

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    著名なミステリ書評家•杉江松恋さん。ネット書評の「好書好日」や議論で順位を決定する「リアルサウンド認定 ミステリーベスト10」等、いつも本選びの参考にさせていただいている。
    本書は杉江さんがひょんなことから“うっかり”小学校のPTA会長になってしまい、その後3年間務め上げた体験を綴ったルポ。

    「PTA役員決めは、学年が上がるにつれて手が重くなる」「PTA役員は圧倒的に女性が多いが会長は男性が多い」「会長は校長の嫁」といった(PTAの常識)を散りばめながら、PTAのお仕事を丁寧に紹介している。流石の文章力で読みやすく、実例交えたPTAの解説もわかりやすく、一気に読んだ。私自身は子供が小学校低学

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    2025年07月01日
  • ミステリースクール

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    1つ1つの紹介は短い。薄いパンフレットのようだが、それが集積されて分厚い辞書のような1冊に。
     切り口を楽しむ本。

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    2025年06月10日
  • 名探偵と学ぶミステリ 推理小説アンソロジー&ガイド

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    海外ミステリの有名な名探偵たちを取り上げたパスティーシュ作品のアンソロジー&ブックガイド。子供向けのように思えますが、大人も充分に楽しめます。初心者向けのようでもあるけれど、ミステリファンにとっても読みごたえは充分にあります。読み終えたらさらにミステリを読み漁りたくなります。国内ミステリ版も出していただけませんでしょうか。
    お気に入りは水生大海「一つの石で二羽の鳥を殺す」。他の作品は面白かったけれど、だいたい真相がわかったのですが。これだけぜんっぜん解けませんでした。ミス・マープルの脱線したかのような話がきちんと関わってくるところも見事だし。
    ブックガイドも古典的な定番を押さえているように見え

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    2025年06月06日
  • 名探偵と学ぶミステリ 推理小説アンソロジー&ガイド

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    豪華で楽しいミステリ入門。
    古典メインの海外ミステリ作品の紹介、名探偵パスティーシュ、豆知識など、楽しみ方満載。既にミステリに慣れ親しんでいる身にも、改めてまとめられたものを読むことで再発見があります。

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    2025年04月17日
  • 100歳で現役!~女性曲師の波瀾万丈人生~

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    ワイドショーや週刊誌には興味がないけれど、御長寿の職業人の生き様にはとても興味が湧く。人生の先輩として、悲喜こもごもを語れるようになるにも年月がかかるだろうと推察。聞き書きの腕も。

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    2025年03月27日
  • ミステリースクール

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    もう全部読みたい!!!
    解説も分かりやすくて良かった。メフィストリーダーズクラブの存在を初めて知った。

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    2024年08月16日
  • ミステリースクール

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    スクールとして開催された既存のマテリアルを編集した(だけの)もので、空白やら行間やら書影やらでページもスカスカなのに、この値段?さすがにちょっとアコギなのでは…。せめて、各アンケートについて、講師それぞれがコメントするとか、何らかの追加があっても良くないか?あと、目次に作品・作家の名は載っていないにも関わらず、巻末にも索引無し…。これは完全に瑕疵です。って文句ばっか言いながら、それなりに高い評価をしているのは、ブックガイド、中でもミステリのものが単純に好きだから。そして気になった作品も多く、下記のごとし。

    福家警部補の挨拶
    あと十五秒で死ぬ
    天使のナイフ
    ロストケア
    坂の途中の家
    希望が死ん

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    2023年10月19日
  • ある日うっかりPTA

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    PTAは、いつも遠巻きに見ていて「大変そうだなぁ」というイメージしかなかったのだが、3年間のPTA役員を経験した著者(しかも初年度からいきなり会長職!)の奮闘ぶりに、本当にすごい!の一言。

    筆者が考えたPTAの裏テーマは「がんばらない、をがんばろう」ということで、今まで通例で行われてきた様々な行事や決まり事に、一つ一つ疑問を投げかけ、周りの役員の助けも借りながら無駄や時間の取られることなどを改革していく姿に拍手を送りたくなる。

    日中活動が圧倒的に多く、自分の本来の仕事(フリールポライター)との折り合いをつけるのが大変だったよう。

    みなさーん、PTA会長をお願いされるときの決まり文句「会長

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    2022年05月29日
  • 絶滅危惧職、講談師を生きる(新潮文庫)

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    講談が面白いと思うようになり、読んでみた。神田伯山の時代から講談師としての神田伯山を知ったので、神田松之丞の時の葛藤や、それより前からある苦悩をじっとりと知れる良い本だった。

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    2022年01月28日
  • 絶滅危惧職、講談師を生きる(新潮文庫)

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    ネタバレ

    よくある有名になった人の最初に出る本かと思ったけど違って結構、自分の中に余韻が残る本だった。まず、神田松之丞が父を亡くしていたという、原点みたいなのがサラッと出てくる衝撃的な書き出しから、早い時点で神田伯山が神田伯山だったことがわかってくる。肯定的に書かれているのもあるけど、落研を批判して、とにかく見ておかねばと古典芸能の場に、信条のままに通い詰める。後から見ると、自分の芸への物差しみたいなものがちゃんとできるわけなんだけど、それができているのにびっくりするし、神田伯山って最初から神田伯山じゃん、っていうか、天才って言われる所以ってそういう執着っていうか、そういうところだよね。あと、美談風にな

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    2021年03月10日
  • 絶滅危惧職、講談師を生きる(新潮文庫)

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    伯山先生がどんな風に講談界を引っ張っていくのか楽しみにしています。
    生で是非講談聴きたいと思います。

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    2020年06月17日
  • 絶滅危惧職、講談師を生きる(新潮文庫)

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    時々テレビ等で見かけた神田松之丞氏。生い立ちや学生時代、講談師になったきっかけ、入門してからのこと等多岐に渡って対話形式で語られています。芸に真摯に対峙してる事がよくわかりました。真打ちに昇進してからの活躍が楽しみです。

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    2020年04月22日
  • ある日うっかりPTA

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    PTAの内情がよくわかる本。
    といっても普通じゃない著者の体験談なので、
    楽しく読める。
    PTAに関わる可能性が少しでもある人は、
    読んでおいて損はない一冊。

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    2020年03月06日
  • 桃月庵白酒と落語十三夜

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    落語家が普段何を考えて高座に上がっているか、ネタをどんな風に解釈しているか、過去の名人たちの得意なネタはどこがすごいかをものすごく下らなく、面白おかしく話したインタビュー集。落語は部室話ってのにものすごく納得した。しょーもないのが落語で、いまどきの完成された物語を求めるものとはちょっと違うというのも腑に落ちた。
    まあ白酒さんの凄まじいくだらなさに、読んでる途中で笑い声をあげることもしばしば。落語家ってのはしょーもない生き物なんだなあと感心した。

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    2020年01月06日
  • ある日うっかりPTA

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    文芸評論などのフリーライターである筆者が、ある日、小学校のPTA会長に推薦される。PTA会長を3年勤め上げた体験記。

    タイトルのとおり、なんとなくなったPTA会長だが、かなりがっつりと真正面から取組、遂行されたようです。杉江さんはライターになるくらいなので、やはり興味のあることへは究める方向になるのではないでしょうか。3期目に関しては、会長職も板についてすっかり風格が出てきている。(人間関係が大変になってそうでしたが。)

    建前だとか、大人の論理なんてものには、カチンときて、ついつい啖呵きるようなことをしてしまったりするのは、子供のことを本当に思っているからだし、PTAに関わる人たちが本質的

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    2018年03月08日