猛暑の空気さえも溶かし込むような熱量をまとった一冊。
ページをめくるたびに体温が上がるような没入感がある。さらに制服姿の少女から放たれる挑発的な一言や、バイクの疾走感とともに繰り広げられる旧友とのやり取りなど、多彩なシチュエーションが詰め込まれ、物語としても大人の背徳感をくすぐる展開が待ち受ける。
日常と非日常の境界を軽やかに越えていくキャラクターたちの振る舞いに、思わず読み手も翻弄されること必至。夏の熱気とリンクするように、情熱と甘美な緊張感に満ちた作品世界は、ひとときの逃避と刺激を求める大人の読者にぴったりの一冊となっている。