50万円が50億円に変わるまでの「当たり前のこと」が、実はとても難しい
この本、投資本だと思ったら違いました。親が子に「何を大切にするか」を伝える、そういう本です。
著者のたーちゃんさんは現役医師で、医学部不合格を経験し、がんの宣告も受けている。その人が「50億円」って聞くと、すごい成功物語だと感じます。でも、読み始めるとわかります。すごさは金額じゃなく、"続けた期間と質"なんだって。
本書で紹介される投資法は3つ。資産バリュー、収益バリュー、シクリカルバリュー——難しい名前ですが、娘さん向けに書かれたから、PBRとかROAとかの説明もなじみやすい。
でも、ここが興味深いんです。
テクニックそのものより、テクニックの"土台にあるもの"が書かれている。
「多くの人が途中でやめることを、この人は淡々と続けた」というレビューもあった。まさにそれ。働きながら、子育てをしながら、20年単位で学習と実践を続ける。子育ても優先した約10年間があるけど、その後も成果をあげ続ける。
「でもさ、それって結局、頭がいいからじゃない?」って思いますよね。だから著者は医学部受験に失敗した話を入れた。医師国家試験で一度は落ちた話も。
つまり、地頭ではなく、**「学習習慣」と「主体的な勉強」**これが全てだってメッセージなんです。
難度について正直に言うと、投資をしたことがない人には「ちょっと難しいな」って部分もあります。決算短信の読み方とか、有価証券報告書のチェックポイントとか。でも、それって「50億まで増やすには、ここまでやらなきゃいけないんだ」って気づきになる。
そういう意味で、初心者本というより「次のステップ」の本ですね。
親からの愛情が伝わる良書です。投資家だけじゃなく、人生の選択について考えたい人にもおすすめ。