若月かおりのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
市川拓司の「いま、会いにゆきます」を澪を中心として話が進む作品
作者が違うから市川拓司がこういうことを思って澪を描いていたのかはわからないけど、
高校時代、そして文通を始めてからの澪の感情を中心にしてるから、あーこういう風に思ってたんだってのがわかってなんか良かった
澪の死の直接的な原因が出産であるのかは明確ではないけど、巧のもとへ行ったら自分は若くして死んでしまう未来があって...それでも迷わずに300キロの距離をものともせずに巧に会いに行く澪に芯の強さを感じた
それだけ未来の自分が幸せだったのかな
読んでたらやっぱりすごくせつなくなるけど、それと同時に心があったかくなる -
Posted by ブクログ
最初は夢だと思った。
いつも隣にいた大好きなあなたと結婚し、ふたりの間には佑司というかわいい男の子が生まれた。二十九歳のわたしは、あなたと佑司とともに幸せな時を過ごしていた。
穏やかで優しい日々を送っていた澪が、やがて知ってしまう哀しい運−−。それでも、絶対に変わらない思いがあり、絶対に失いたくない人がいる。ずっと一緒にいられないと分かっていても、澪はためらわず愛する人のもとへ走っていった。
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澪の視点で描かれた「いま、会いにゆきます」のもう一つの愛の物語。
原作である「いま、会いにゆきます」のイメージを少しも損なうことなく、女性ならではの表現力で澪の心中が好ましく -
Posted by ブクログ
ひそかにいだいていた好きな男の子への澪の想い。「好き」という気持ちよりも半径1m以内の安心かという形や言葉で書かれている部分が少しシャイな感じの女の子の可愛らしさを表している感じがする。また、澪が好きな男の子に自分の気持ちをうまく伝えられなかったり、伝えているのに伝わらなかったり、という男の子との関係の中での心の動きが良くわかり、澪のせつなさが伝わってくる。こんなふうに感じるのは、女の子目線で描かれているからかもしれない。同じ女の子ということで共感できる部分も多いのでしょう。この話の中でいいなぁっと思うのが澪たちが、メールや電話で連絡を取り合うのではなく手紙を書くという設定。私自身も、遠距離で