松永真理のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「就職ジャーナル」「とらばーゆ」編集長を歴任、のちにiモード開発の立役者ともなった著者が「働き方」について語ったエッセイ。
さて、人生80年どう生きよう。上を見ても下を見てもキリがない。周りの目は気になる。自分がどうしたいのか自分でも分からない。そんな20代30代の働く大人たちが直面する壁に、著者の経験を踏まえひとつひとつ真摯に向き合っている。
20年も前に刊行された本ですが、悩みも解決法も今でも十分共感や納得もできる点も多く、何より読みやすい。読むと背中をぽんと押されたような心強さで気持ち的に軽くなり、「このままでいいんだ」と「こうしてみよう」の区切りが付けられる。200ページほどで要点も -
Posted by ブクログ
"書棚を整理していたら出てきた本。一気に読んだ。NTTドコモがiモードを開発し、世に送り出すまでの顛末が創設したメンバー松永真理さんから語られている。
映画の実生活への効用が活字にされているのところがうれしい。
「七人の侍」という黒澤明さんが監督した有名な映画から学んだことを仕事に応用している。リクルート活動だったり、技術者とのコミュニケーションであったり、様々な場面をうまく仕事に生かすアイデアとなっている。
無から新しいサービスを生み出すには、多くのメンバーがそれぞれの役割を全うする必要がある。このプロジェクトではそれを実行できた。日本の携帯電話事業の発展に大きく寄与したiモードに -
Posted by ブクログ
冒頭で著者も語っているが、松永真理氏の著作ながら真の主役は榎啓一氏であろう。NTTという官僚組織のなかで新規事業を立ち上げる難しさと、明確なビジョンを持ち多種多様な個性を束ねてゴールへ向かう様はさながら「人格者のスティーヴ・ジョブズ」といったところか。松永氏からの絶対的な信頼からも榎氏の優れた人柄が伺える。榎氏が「囲いの外」と闘い「囲いの中」に裁量と自由を与えたからこそ松永氏や夏野氏ら傾奇者たちの才能が発揮しiモードが生まれたのだろう。CVCのお手本のような事例である。
ちなみにこのときの憎きマッキンゼーの一員がDeNA創業者の南場智子氏である。松永氏と南場氏の鬩ぎ合い、顔が見えるとなんとも -
Posted by ブクログ
過去に読んだ本の棚卸をしています。
こちらは「iモードの生みの親」と言われる松永真理氏の本。
NTTドコモのiモードのサービスを立ち上げる激動の期間を纏めた奮闘記です。
iモード関連の本として、『iモード以前』という本も書かれており、こちらも良い本です。
『iモード以前』はタイトルの通りリクルート時代の内容ですが、『iモード事件』はNTTドコモ時代の内容です。
合わせて読んでみると良いかも知れません。
本の帯に書かれている言葉は、「これは、新規事業立ち上げのバイブルだ!」であり、まさにリクルート時代で培った松永氏ならではの取り組み方で、困難を次々と解決して行く様は、読んでいて心地良かったで -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルのとおり、まさに事件でした。「7人の侍」のように各方面からプロジェクトへの人材集めと集結。松永氏をはじめとする7名程度のメンバーがお堅いマッキンゼーのコンサルたちと議論を重ねながら、柔らか頭で若い人に受け入れられるヒット商品を産出すまでの成功物語。まず商品のイメージ固め、若い人、ビジネスマンもターゲットに。iモードのネーミング決定の裏話、information、interactive、internetの、それも小文字のi。失敗だった最初のプレス発表と広末涼子効果、画期的な8字×6行の画面、利用金額設定、コンテンツのアイディア(サーフィン情報・・・)"クラブ真理"での