【本の内容】
そこに与っていたのは空に向かって飛んでいくシャボン玉。
「想い」と題された一枚の写真をきっかけに少女は少年へ想いを募らせていくが―。
ピュアな感性とみずみずしい文章で描き出された「十五歳の純愛」。
第六回小学館文庫小説賞受賞の話題作が待望の文庫化。
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ビル・エヴァンスを聴きながら読んだ。
エヴァンスは言わずと知れたジャズピアノのメ名手であるが、彼の繊細さと優しさは周りの雰囲気を透き通った世界に変えてしまう力がある。
本作品の散文調かつ凝った修辞を抑えた平明な文体は、読者を澄んだ河崎愛美の世界に誘う。
それは、取りも直さず穢れのない純粋だったころの自分を登場人物に映し込み、共感する感動である。
今夜はエヴァンスの得意なナンバー、「いつか王子様が」をチョイスして寝ることにしよう。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
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