鬼田竜次のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
鬼田竜次『対極』小学館文庫。
新人作家による異色の警察小説。なかなか面白い。既に続編の刊行が今春に予定されているようだ。
狂犬のような中田数彦の暴走と冷静沈着、品行方正のエリート、谷垣浩平という全く異なる個性が対峙する時。
恵まれない環境で育った悪童の中田数彦は高校時代に腕試しで警察学校に殴り込んだことを切っ掛けに、合法的に暴れたいという願望を叶えるためにSATに志願する。
一方、品行方正のエリート、谷垣浩平は異例の抜擢を経てSITの係長になる。
悪童とエリートの全くの対極にある中田と谷垣。生い立ちも信条も丸っ切り異なる2人は衝突を繰り返しながら、厚生労働省解体を要求する謎のテロ集団と対決する。
本体価格730円
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Posted by ブクログ
鬼田竜次『SG シャドウ・ガバメント』小学館文庫。
文庫書き下ろしの長編ポリティカル・サスペンス。
冒頭の展開こそ面白かったのだが、次第に尻すぼみになったような感じで残念だった。
記憶に新しい元総理大臣の銃撃暗殺事件や日航123便墜落事故、北朝鮮によるミサイル発射、原発事故などを巧くアレンジし、それらが政府と内閣情報調査室の陰謀工作だという辺りは面白いのだが、十分に消化しきれなかったようだ。
現職の総理大臣の西脇正次が狙撃され、総理大臣の盾となった先輩SPの吉村昭人が殉職し、後輩SPの三沢夕輝も被弾したものの辛うじて生命は救われる。しかし、西脇への狙撃は低い支持率を浮上させようとする西脇陣営の自作自演だった。
昏睡状態から快復した三沢は先輩の吉村を失ったという自責の念に苛まれ、警視庁を退職する。退職後も気の重い日々を送る三沢の前に内閣情報調査室の諜報員である錦戸洋二が現れ、三沢を内閣情報調査室にスカウトする。
錦戸の説明によると、現在、政府とメディアは売国派と愛国派に分かれ、内閣情報調査室をも巻き込み、暗闘を繰り広げているのだと言う。愛国派の錦戸は三沢と共に救国のために政府とメディアの歪みを正そうと、売国派の仕掛ける北朝鮮のミサイル発射、移民外国人による犯罪の偽装や原発事故の偽装といった様々な国民の分断を狙った政権の工作に立ち向かっていく。
本体価格770円
★★★★ -
Posted by ブクログ
鬼田竜次『煉獄島』小学館文庫。
第二回警察小説大賞受賞したデビュー作『対局』の続編。予定では先々月に刊行されるはずだったのだが、延びに延びてようやく刊行。
腐敗し切った日本社会の今を嘲笑うかのような、これまでに無かったような恐ろしいまでに破壊的な、破滅的な警察小説である。
SATの精鋭だった中田数彦は、指揮系統を無視した暴走ぶりを咎められ、島流しの憂き目に合う。中田は売春や大麻栽培が蔓延る天照島に駐在員として赴任させられたのだ。
一方の谷垣は停職処分となるが、天照島に中田が送り込まれた真の理由を知り、警察組織と政界の腐敗の事実を知ることになる。
中田が天照島に赴任すると大麻栽培に励むベトナム人や怪しげな色魔シャーマンに支配される住民たちを目にする。中田は例により暴力的な行動で島の新たな支配者になろうとベトナム人たちを束ねていくが……
本体価格730円
★★★★