あらすじ
第二回警察小説選考会を騒然とさせた問題作。
警視庁には二つの特殊部隊が存在する。SATとSIT、指揮系統こそ違うものの、現場を同じくすることも多い。
高校時代に腕試しで警察学校に殴り込んだ過去を持つ中田数彦は、合法的に暴れるためにSATに志願した。一方の谷垣浩平は異例の抜擢を経てSIT係長になった。
悪童とエリート。生い立ちも信条もまるで異なる二人が衝突を繰り返しながら「厚生労働省解体」を要求する謎のテロ集団と対峙する。彼らを捜査するうち、日本の医療制度の歪みが明らかになっていく――
第二回警察小説選考会の場を騒然とさせた問題作。解説は、同賞選考委員にして、『教場』著者である作家・長岡弘樹氏。
※この作品は単行本版『対極』として配信されていた作品の文庫本版です。
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Posted by ブクログ
鬼田竜次『対極』小学館文庫。
新人作家による異色の警察小説。なかなか面白い。既に続編の刊行が今春に予定されているようだ。
狂犬のような中田数彦の暴走と冷静沈着、品行方正のエリート、谷垣浩平という全く異なる個性が対峙する時。
恵まれない環境で育った悪童の中田数彦は高校時代に腕試しで警察学校に殴り込んだことを切っ掛けに、合法的に暴れたいという願望を叶えるためにSATに志願する。
一方、品行方正のエリート、谷垣浩平は異例の抜擢を経てSITの係長になる。
悪童とエリートの全くの対極にある中田と谷垣。生い立ちも信条も丸っ切り異なる2人は衝突を繰り返しながら、厚生労働省解体を要求する謎のテロ集団と対決する。
本体価格730円
★★★★★