カーラ・ヴァレンタインのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトル自体がアガサ・クリスティの『殺人は容易だ』からとっているだけあって、クリスティ作品がこれでもかとばかりに引用されている。
引用はされているのにネタバレ無しで解説されるものだから、元ネタが気になって気になってしかたない。それもあってか、読み始めてから読み終えるのに1ヶ月もかかってしまった。
内容はとてもわかりやすい。法医学の内容を丁寧に分類して、ひとつひとつを具体的に事例も交えて解説している。あまりにも細やかで興味深く、最初の30ページ分だけで『これは買っちゃった方が早いな』とメモをとる手を止めてしまったくらいに面白く参考になる。
法医学、科学によってつまびらかになった犯罪の証拠の検出方法は、それ自体が意味なすものではない。また、指紋などはあまりにも自明になってしまったために、証拠としてそのまま使うことが難しくなってしまってもいる。犯罪者が科学を学び、法医学を出し抜こうとするが、それは決して上手くはいかない。沢山の積み重ねによって得た科学的知見を一個人が覆すことなど出来るわけがないのだと、著者は高らかに語る。心強いと感じるとともに、それとは別にアガサ・クリスティの知見に感動したりもする。まだ未読の作品を読むのが楽しみだ。