ニナ・ラクールのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
全く知らない、それでいて素晴らしい本との出会いがあるから、書店通いはやめられない。とても大好きな作品になった。今年出会えてよかった1冊。
家族にも自分自身にも様々な問題やトラウマを抱えた2人の女性が、それぞれに自分のやりたい事や生きていく道を模索しながら愛し合う、ラブストーリーであり成長譚でもある本作。2人が歩んできたこれまでの人生は決して明るく穏やかなものではないけれど、物語全体に漂う空気感はどこか静謐で、ハーブの爽やかで透明な香りが漂っていて、それでいて相手を求める渇きともいえる愛情を携えていて。読んでいて心が洗われていくような、不思議な感覚があった。
愛の前では人はいくらでも間違う。きれいごとだけじゃないところも好き。
同性間の恋愛を描いていることをわざわざ述べるまでもないくらい自然で、舞台装置として扱われていないことへの心地良さに感動してしまった。本当は、感動するまでもなく当たり前に感じることの出来る私でありたいし、すべての物語がそうであってほしいと思うけれど。
祖父の遺した手紙を余命僅かな祖母に読んであげるシーンと、失ってしまった家族の時間を姉妹ふたりで作る料理で取り戻すシーンが特に好き。
描写がどれも丁寧で美しくて、特に誰かが誰かのことを想ってかける言葉の言葉選びが本当に素晴らしかった。
澄んだミントの香りのするカクテルが飲みたい。私もサラのこと好きになっちゃうだろうな。