加納雄大のレビュー一覧

  • 東南アジア外交―ポスト冷戦期の軌跡

    Posted by ブクログ

    現役外交官でフィリピン公使も務めた加納氏の著書。1977年のASEAN成立10周年に合わせて方針を示した福田ドクトリンに始まる日本のASEAN外交を外観する。特に、開発・経済面で米中よりも長い協力の伝統があることがわかる。今でこそ、資金面では中国の後塵を拝するが、積み上げた信頼感は日本外交の貴重な成果だと思う。

    2010年代からは、やや翳りを見せた経済協力と合わせて安全保障協力も加え、防衛省・海上保安庁が地域諸国の能力向上を図るプレイヤーとして貢献する。また、南シナ海問題では、筆者も含めた外務省がフィリピンなどとも協力して声を上げて、安定化に向けた努力を払っている。

    最後の章で筆者は、AS

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    2021年10月02日