葉山莉子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
思いがけずとっても好きな文章を書く人に出会えて嬉しい。
確かこの本は神保町ブックフェスで購入したもの。
出会いに感謝。
ティンダーでマッチした人にひたすら日記を送り続ける「日記ちゃん」。
日記がそのまま載っているので、実質エッセイ本のようなもの。
ときおりアンサー日記が掲載されていて相手の葛藤が見えるのもとても良い。
ひたすら日記だから合う合わないはあるかもしれないけど、私はちょっと読んだ時点で日記ちゃんのことが大好きになってしまったからあとがきまでずっと凄く楽しかった。
展示会や映画館に度々足を運びたくさんのカルチャーやアートに触れて、恋をして、お酒を飲んで、時には性病にかかったりもしながら毎日を綴っていく日記ちゃん。
こんなの送られてきたら好きになっちゃうよ。と思わずにはいられない、人の魅力が文章にぎゅぎゅっと詰まっていて凄く好きだった。
『エモい』なんて得体の知れない言葉でしかこの日記のことを言い表せないことが悔しい。悲しいことに私はこれ以上の語彙を持っていない。
本当におこがましいと思うけど、
日記を書く時の句読点の使い方とか、ひらがなと漢字のバランスとか、文章のテンポみたいなものが私と近いような気がして、だからこそとても読みやすかったのかも。
ついでに自分の文章まで好きになれて一石二鳥でした。 -
Posted by ブクログ
実際にTinderを使った際に「日記を送り合う」という行為をしながら、関係を構築していく話。
私は、芸術や建築に疎いので、彼女の展示会探訪のあたりで、途中途中でさらりと読めない部分もあったが、文章力の高さにただ引き込まれた。
ところどころで、「同じことを感じてた!」と思うフレーズもあり、根本的には自分と似ているところがあるのかな?と思う節も。
「暗くなっていく空を見て、彼が「これは夜明けの湖だね」といった。わたしがTinder内でいきたいといったのは、夜明けの湖だったのだ」
これは、昔読んだ金城一紀の「GO」内にある
「彼女は、「勝手にしやがれ」のジーン・セバーグのようなショートカットだった。
そして、僕は、「勝手にしやがれ」のジーン・セバーグが大好きだった」
というシーンに似た、恋する相手との尊い瞬間だなと思った。
「彼」の日記にもあるように、彼は稚拙な方法で背を向けたわけだけど、それでもリアリストと言う自負のある筆者が最後に流した涙や、あなたの日記、好きだよという言葉は、エモーショナルで好き。
双方のあとがきもよかったので、ぜひ最後の1ページまで読んでもらいたい。