ファン・ボルムのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
購入したときに、すぐに読むのがもったいない気がして置いていたら、いつの間にかすっかり有名な本になっていました。小さな本屋さんで、店主と店に集う人たちの物語は、読みごたえがありました。
ヒュ「休」という字がはいったヒュナム洞書店。人生でひと休みが必要な人たちがいつの間にか集まっていた、そんな書店でした。わけありの書店主のヨンジュ、バリスタのミンジュン、焙煎業のジミ、書店を訪れるジョンソ、ミンチョル、ヒジュ(ミンチョルオンマ)、サンス、ウシク、作家のスンウ、ソンチョル等、それぞれの悩みや思いが描かれていました。なんとか続けたいという思い、未来への漠然とした不安、過去の後悔、大切な人への思いなど、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【休む】
たくさんの、共感するところがありました。
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主人公のヨンジュ、30代後半女性。
1人で本屋さんを経営し始め、
少しずつ、関わる人たちと関係を作って行く。
その中で、
人生、仕事、家族との関係など、
それぞれの悩みがぐるぐるしながら、
お互いに、
少しずつ、
日々の幸せを見つけ合っていくような、
お話でした。
バリスタのバイトとして働き始めたミンジュン。
なんだかとてもリアルに感じて、とくに心に沁みました。
・・・
・休むことについて。
ヒュナム洞という町につくったから、地元に親しまれるようにヒュナム洞書店と名付けた、
のだけれど、「ヒュ」は、休む、という意味とのこと。
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Posted by ブクログ
小さな本屋さん「ヒョナム洞書店」の店主ヨンジュと、そこで働くスタッフや常連客との日常生活を描いた小説。
韓国は日本以上に学歴社会、長時間労働、競争社会。そんな生活に疲れた人や挫折した人たちが過酷な状況から抜け出して、これからの未来を模索しながら今を生きている姿や悩み続ける姿を見て、「自分だけじゃなく、誰もが不安を抱えてこのままでよいのかを悩みながら生きているんだ。」と少し気が楽になりました。
「好きなことをしたからって、みんながみんな幸せになるわけじゃない。好きなこと良い環境でやれるならともかく」
今好きな仕事をしているけども、プライベートな時間まで侵食される長時間労働になっていることにモヤ -
Posted by ブクログ
ヒュナム洞書店の何でもない日常のような毎日を綴ったようなゆるさの中に、色んな種類の悩みや人間関係、本から気付きを貰ったり、働くことについて考えたりもするお仕事小説でもあった。
人名が覚えられず、登場人物は出来上がっているのに名前を一致させることができず、並んで座ると誰だった?となったとき、最初の人物紹介が役立った。有り難い…。
あなたの文章はあなた自身とどれくらい似ていますか?は衝撃的でした。面白くて。こんな事を考えた事もないが、確かにそうだと。
ヨンジュの考えることが、自分も同じように思うとか同じに考えるだろうと思う事が多く、これはヨンジュと私の思考回路が似ているという事なのか、作者の -
Posted by ブクログ
韓国の作家さんの小説を読むのは初めてでした。
エッセイと小説が混ざったような心地良い文章が綴られています。
ヒュナム洞書店に訪れる人々は様々な悩み、揺らぎ、挫折を抱えていて、もがきながらも自分を信じ成長していく姿が描かれている。
心にじんわりと柔らかく優しさが染み込んでいくような素敵なお話でした。
人生には嬉しいこと、悲しいこと、苦しいこと、様々なことが起こるけれど、その時に寄り添ってくれる人と一冊の本があれば。
それってすごく幸せなこと。
人と人が繋がる場所。心と身体を一休みさせてくれる場所。
ヒュナム洞書店はそんな素敵な本屋さんでした。 -
Posted by ブクログ
よかったですー^^
最後の「作家の言葉」に、リトルフォレストやかもめ食堂のような雰囲気の小説を書きたかったと。うわーどっちも好きだよ。特にリトルフォレストめちゃ好き。
本好きにはたまらない本屋のお話。高学歴、高収入といった所謂エリートワールドからスルスルとこぼれ落ちた人たちが、ヒュナム洞書店で読書しながら、コーヒーを飲みながら、あるいはまた瞑想しながら(笑)再生していく過程がなんとも言えずこちらもゆるゆると幸せな気持ちに。あーこんな本屋さんいいなー。
韓国の本はこれで3冊め位ですが、韓国事情も興味深い。聞いてはいるけど、受験競争の激しさは日本より上なのでしょうかね。そういう価値観が上位に