佐野ゆかのレビュー一覧
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恐怖心は余白や物語られなさによって形作られる。リミナルスペースを出発点として、恐怖や美学を語る点が面白い。2章からはネットカルチャーの変遷を追っていて、ネットの中で次々と作品がオマージュされ、ジャンルとして定義されていく過程が、人間の想像力のダイナミズムを地図に描いているようで非常に興味深かった。
この本を読んでいるうちに、自分でも「昔観たあの映画も、アニメも、ゲームも、リミナルだったのでは」と想像力を掻き立てられる。リミナルスペースとは、見る者に新しい視点を与えるもので、世界の見方、認知が不可逆的に変わるという意味ではミーム的な側面があるようにも思えて、ジャンルの奥深さを感じられた。 -
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最近気になっているインターネット美学『リミナルスペース』について本格的にまとめられた本。去年はゲーム原作の映画『8番出口』が盛り上がりましたが、思えば昔の漫画で近いのあったよなと思い出しました。諸星大二郎の『地下鉄を降りて』です。デパ地下の複雑な通路に迷い込むという、76年の漫画にもかかわらずまさにリミナルな作品だったと思います。そう考えると、この本でも映画『シャイニング』『2001年宇宙の旅』も触れていましたが、往年の名作にもリミナルは潜んでいるのかもしれませんね。
(※2026/1/30追記)ペルソナシリーズってリミナルスペース・バックルーム要素がかなり絡んでいる気がしてきた。メメントス -
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「The Backrooms」や最近だと「8番出口」などで注目されたインターネット美学の一つリミナルスペースについての本。
リミナルスペースとは謂わば建築空間における「不気味の谷」のようなもので、駅や通路といった日常空間がある瞬間に無人化するなどにより、見慣れた光景であるにも関わらず不安や恐怖を感じてしまうようなイメージのこと。
この本では、近年のインターネットミームとして消費されているものに留まらず、リミナル的な図像を集めて「リミナルスペース」とは何かということを読み解いていく。多数の図版を収録しており「リミナルスペース」の図録としても愉しめるつくるだが、テキストの方もなかなかのボリュー -
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“飽和したかりそめの都市空間の過剰を示す”なるほど
子供心にドラえもんのブリキのラビリンスのブリキンホテルがなんかめちゃくちゃ怖かったんだが『小夜曲』(ドロテア・タニング、1943)て緑の壁とかドアの並びがまんまブリキンホテルみたいでめっちゃ納得した
ベラージオ、エレベーターから廊下に出たとき、規則的な模様の壁紙と絨毯に、照明とドアが等間隔で永遠に続いてて、まじで右も左も突き当たりが見えなくて、これがベガスか!はぁー!と思ったけど、不安ちゅーわけじゃなくシンプルに感心したなぁ
今敏監督『パプリカ』の冒頭シーンのリミナルな廊下、色味とかもまさにこれの実写版って感じ
“リミナルスペースにいる -
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リミナル・スペースとは何か? をゴリゴリ論文的に分析・定義していくのではなく、類似の文化を探りながら少しずつ核心に近づいていく…という感じの本です。
リミナル・スペースが中心ですが、他のインターネット美学も紹介されるので、インターネット美学入門としても読めると思います。
「不気味の谷」現象とか精神分析とか、諸々の理論を援用してリミナル・スペースをメタ的に分析することは十分可能なのだと思いますが、そういう理屈っぽい興ざめなことにはしないで、あくまでリミナル・スペースの魅力を伝えることに注力している内容だと感じました。
ヴィジュアル盛り沢山で3時間ぐらいで読めてしまうのですが、読書というか作品集と -
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リミナルスペースについてのまとまった論考。帯に恐怖とあるがむしろ不気味さ・得体の知れなさに着目して映画、ゲーム、アート、漫画、インターネット、歴史、廃墟などと絡めながら述べていく感じ。硬く、ペダンチックな文章で読むのは結構つらくところどころ読み飛ばした。読みものとしての面白さは微妙だったが資料集としては貴重。
サイレントヒル、ICO、キリコ、ホッパー、デビッド・リンチ、キューブリックなどが絡めて紹介される。ツインピークスのロッジやシャイニングのホテルはたしかにリミナルスペース的だ。
駅、空港、学校、病院、映画館、ホテル、ショッピングモール、学校、プールなど本来大勢人がいるはずの場所に人がい -
Posted by ブクログ
ゲームなどのインスピレーションを得るためのネタ集としては、結構幅が広くて面白いです。
90年代ぐらい昔のま映画とかも引用してるし、最近のゲームだとか、昔からある絵画なども引き合いに出してきて、資料としてもインスピレーションがあるものだと思いました。知らないゲームだとかプレイしたくなります。あと、音楽のジャケット CD のジャケットとかも引き合いに出してきたり、あらゆる作品からメディア問わずリミナル性が感じられるものを拾ってきていて、手探り感があるというか、ワクワク感があるこの本自体が面白かったです。書籍としては「紙葉の家」っていうのも読んでみたいなと思いました。