ベンジャミン・アリーレ・サエンスのレビュー一覧

  • アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する

    Posted by ブクログ

    表現などが美しく、想像するのが楽しかった。
    アリとダンテの家族が優しくて、自分もそうでありたいと思った。もしもゲイやレズビアンのカップルが周りにいたら、世界がもっと広かっただろうなと思う。先入観や固定観念に囚われていると思う。

    0
    2023年12月28日
  • アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する

    Posted by ブクログ


    言葉の端々までなんと美しい物語だろうか。

    10代後半のアリの違和感や、やり場のない感情やダンテと交わす会話、両親とのアレコレ。
    大人になりつつある揺れ動く感情の全てが瑞々しい。

    アリは父の戦争へ行った過去と、刑務所にいる兄について隠してる両親に苛立ちを覚えていたが、
    その両親の成長もあって、親世代にも刺さる。

    とても良い読後感で余韻に浸ってる。

    続編もあるらしいので翻訳されますように。

    0
    2023年10月14日
  • アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する

    Posted by ブクログ

    『アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する』

    よすぎて言葉にならない。
    むりやりスリルやサスペンスを盛りこんでくる話ではないし、主人公ふたりもその両親たちも、いろいろあれど地に足のついたひとたちなのに、常に何かのきわを爪先立って歩いているような冴え冴えとした緊張感がある。

    だれかを全力で愛するということは、常に先の見えない、剣が峰に立たされたような不安を強いるものなのかもしれないな。お互いの気持ちだけでなく、世間の目、親の反応、気になることはたくさんありすぎる。ましてや時は1987年。今ですら、同性を愛することに対してはありとあらゆる偏見があるのに。

    だからこそ、だれもいない砂漠でのいくつもの

    1
    2023年09月19日
  • アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    アリとダンテ、ふたりは最初から意気投合し、親友となった。やがて、ダンテはアリのことを好きになるが、アリはダンテを拒否する。
    しかし、事故に遭いそうになったダンテを命懸けで救ったり、ダンテのために戦ったりするアリの姿に、アリの両親はアリの本当の気持ちに気づく。

    何とも素晴らしい話だった。別に私は男同士が好き合う話が好きな訳ではない。(女同士の恋愛モノは何故か大好きだが。)ただ、自分の気持ちになかなか素直になれないもどかしさ、苦しさがこの時期の少年ならではの気持ちとしていきいきと書かれている本書は、とても好きだ。本書には性別云々と言うより、人として誰かを好きになることが書かれている気がする。

    0
    2024年04月14日
  • アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する

    Posted by ブクログ

    書店でよく見かけていたのと友人からの勧めで読んでみた。舞台は1980年代後半のアメリカ、メキシコ国境の街エルパソ、著者もメキシコ系アメリカ人ということもあり、主要な登場人物はアメリカ生まれのメキシコ系2世の高校生たちで、思春期の人間関係(友人同士、親子関係)で子供たちが成長していく様子が描かれる青春小説である。移民ならではの家族の複雑な事情もあって、心理的な葛藤や人間関係での悩み、高校生特有の苦しみがあるのだが、周りにいる人間が優しさと愛に溢れていて、安心に包まれて読める作品だった。

    芸術作品におけるLGBTQテーマが多く入ってくるような時期に出版されたせいか、日本においては「LGBTQ」を

    0
    2025年11月05日