アミン・マアルーフのレビュー一覧

  • アイデンティティが人を殺す

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    世界の紛争が活発化する今、改めて読まれるべき本。
    アイデンティティは複数の要素の組み合わせであり、どの要素が重要になるかは外部の環境にあわせて大きく変化する。アイデンティティを狭く見るのではなく、広くもっていくこと、全ての人のアイデンティティが尊重されるよう、少数言語の保全に生物多様性のような情熱を傾けるべきであること。とても学びが多い。
    著者は作家で、柔らかく読みやすい文章。200ページにも満たないので挑戦しやすい。多くの人に読まれてほしい。

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    2024年08月03日
  • アイデンティティが人を殺す

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    「アイデンティティが人を殺す」chikumashobo.co.jp/product/978448… 宗教や民族や国家が生む排他性非寛容対立は、日本人には実感が難しいかもだけどスポーツの祭典や国別対抗に必ず現れる強大なナショナリズムが良い例だな(だからわたしは大嫌い) 母語英語に加えてもう1言語を習得するという提言がよかった

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    2023年07月09日
  • アイデンティティが人を殺す

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    自身が生まれた国、育った国、そしていま住んでいる国の3つが同じでない人は、世界にどのくらいいるのだろう。
    レバノンで生まれ、内乱を機にフランスへ移住した著者は、事あるごとに「自分をフランス人だと感じるか?それともレバノン人だと感じるか?」という問いを投げかけられ、「その両方だ」と答えているという。そして、いくら「両方だ」と答えても、「自分のいちばん深いところではあなたは何者なのか?」と、問いは更に続き、著者は苛立ちと苦悩を深め、本書を著すに至った。
    この問いの裏にあるのは、人の帰属する先はひとつであって、生まれながらに定まっていて変わることなどない、という広く共有された人間観だ。一方、著者は、

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    2019年06月09日
  • アイデンティティが人を殺す

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    世の中がアメリカナイズされていくと便利な一方で、個性が消えるというのが共感。
    日本も文化を大事にすべきだし、伝統文化に対して、維持・保護に金をかけるべき。
    唯一の自分を見失わないようにしたい。

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    2025年05月06日
  • アイデンティティが人を殺す

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    ありとあらゆる教義も、時代により解釈がかわる。また宗教が歴史を変えるのと同時に、歴史も宗教を変える。たとえばアラブの連帯を目指したナセルは反イスラーム主義であり、1950年代後半において急進的イスラーム主義はアラブ国家の敵とみなされていた。
    故にイスラム教徒にとって、宗教的急進主義は決して必然的選択ではない。

    精神的な安定への欲求が宗教にもとめられるのは良いが、宗教をアイデンティティや帰属意識の問題から分離しなければ戦争は絶えない。。

    グローバル化の普遍性+と画一性−
    グローバリゼーションの画一化への不安
    1、文化が均一化され、乏しいものとなる(凡庸による画一化)
    2、アメリカナイゼーショ

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    2021年12月08日
  • アイデンティティが人を殺す

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    唯一の本質としてのアイデンティティがいかに差別、分断、争いを生むかを自らの経験とも照らしながら論じた本。筆者はレバノン生まれのフランス在住ジャーナリストで、まさに加速するグローバル化の中で顕在化する問題に踏み込んでいる。そしてそれをいかに乗り越え、グローバル化の風に対して帆を向けて良い未来へと進むべきなのか指針を示している。もちろん島国日本も例外ではなく、宗教に馴染みがない人も日本教とでも思いながら読むと大いに参考になるのではないか。

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    2021年11月07日
  • アイデンティティが人を殺す

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    西洋化について考える良いきっかけになったと思う。
    確かに日本もヨーロッパやアメリカの影響を大きく受けていると思う。
    多数が洋服を身につけているし、欧風のカフェやホテルを利用している。
    このくらいの変化なら良いと思うのだが、時として争いや、差別の引き金になってしまうのは残念だと思う。
    それぞれが複数のアイデンティティを持っているという事を忘れないようにしたい。

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    2020年06月09日
  • アイデンティティが人を殺す

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    人間のアイデンティティとは、自分の奥底に眠るたった一つの本質的な帰属などではなく、生まれ育った環境から後天的に得られる要素も含めた、複合的な帰属から成る。しかし人は数多くの帰属の内どれか一つが脅威にさらされるだけで自分のアイデンティティが侵されたと感じ、その帰属を共有する者たちでコミュニティを作り、攻撃者に対する反撃を開始する。
    グローバル化、すなわち西洋化は、非西洋の国々にとっては独自の文化が西洋文化に置き換わる運動であった。自らの文化という帰属を侵された者達の拒絶反応が、近年のナショナリズムや人種差別に繋がっているのかもしれない。
    多様性を認めようという本書の主張は、近年ではダイバーシティ

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    2023年10月08日
  • アイデンティティが人を殺す

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    このグローバル社会を考えると、人を一つの帰属、一つの象徴とする言葉でアイデンティティを考えることはもうできなくなってきていると思う。日本に住んでいると、様々な異なるバックグラウンドや、混ざり合ったバックグラウンドを持っている人に出くわすことは少ないが、やはり海外に行ってみると、国の中に様々な、いくつかのアイデンティティを持つ人がたくさんいる。異文化を勉強していく中で、日本人としているために、いわゆる日本らしい、日本的考え方、性格やキャラクターの中でおさまろうとしている自分もいた。しかし、世界の人々を見渡してみると、混在するアイデンティティを持つ人がたくさんいて、日本人という単一のアイデンティテ

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    2022年08月17日
  • アイデンティティが人を殺す

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    ネタバレ

    帰属は一つではない。グローバル化で進む共通化と個別化。民主主義の名の下に抑圧される少数者。宗教の話はピンと来づらかったが、最終章の言語のところはわかりやすかった。

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    2021年05月26日