松閣オルタのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
洋泉社から出ていた旧版を弟から「兄ちゃんこんなん好きやろ」と貸してもらって以来すっかり著者のファンになり、サイトもひんぱんに覗くようになった。オカルトとはビリーバー(信奉者)とスケプティック(懐疑派)の間に深い溝がある分野だけど、著者は言わば「愛にあふれた懐疑派」で、独特のシニカルかつちょっとキモい文体で、軽妙洒脱にガス抜きをしつつ、さまざまな怪事件や謎の現象をあらゆる方向から分析し、掘り下げている。結果、ことごとく迷宮入りのまま解決はしないのだけれど、何となく溜飲が下がるというか、スッキリした読後感に持っていくのだから脱帽。次回作も準備中ということで、楽しみに待ちたい。
-
Posted by ブクログ
先人が藪を漕いで踏み分けた獣道を心細く進み、後ろを振り返れど続く者はないーだが、横を向けば誰かがいる。そうなれば理想的である。
ーおわりに より
以前読んだオカルト・クロニクル第一集が面白かったので、第二集である本書もワクワクで手に取った。
相変わらずの地道な取材と考察。軽くスベってる冗談。何もかも安定感がある。
筆者も軽く触れていたが、内容は第一集の方が確かに充実してたかも。でも今回も面白かった。
本書の主役とも言えるグリコ・森永事件記事は大作過ぎて、えーと、どこまで読んだっけ…?状態すぎて感想も何処へやらといった感じですが。私はこの事件は名前しか知らず、どくいりきけんのワードも今回が初耳だった。本書で初めて、そしてかなり詳しく知れたのだけれど、これらのヒントが分かったところで、今更これを解ける探偵が現れそうにない複雑さ。こんな事件が当時起きて騒がれていたなんて、とてもじゃないけど想像できないですね。
あとは、フロレアナ島の話、旭岳のSOS遭難事件が印象に残った。
世間の関心が薄れようがどうなろうが、未解決事件は解決されなければ未解決のまま。なんとも言えない気持ちになります。だからこそ、掘り起こすことになっても、著者のように地味で地道な取材を重ねて、考察しつつ情報を公開するのは、有益なことのように思う。だからオカルト・クロニクルが好きなんだよね。第一集の増補版も電子で買ったのでおいおい読みます。
気になった方は第一集の増補版から読むのがオススメです。
以下もくじ
はじめにーー人類史は地味で泥臭い作業の積み重ねの軌跡なのである
神のいないエデンーフロレアナ島のアダムとイブ
プマプンク遺跡ー失われたオーバーテクノロジー
青ゲット殺人事件ー都市伝説となった未解決の"怪"事件
ノアの方舟ー大洪水で繋がる世界
SOS遭難事件ー大雪山・旭岳で起きた謎多きミステリー事件
グリコ・森永事件【時系列篇】ー音楽が鳴り止むまでダンスは続く
グリコ・森永事件【諸説篇】ー我らはいま、迷宮の中
グリコ・森永事件【再解析篇】ー幾時代かがありまして
おわりにー先人が藪を漕いで踏み分けた獣道を心細く進み、後ろを振り返れど続く者はない
-
Posted by ブクログ
「ふふふ…新装版とは名ばかりだなオカ番マツカク!旧版は気づかないような誤字があったというが、本書もわかりやすい誤字脱字があるではないか!
その上、仮名にしているハズなのに、本名になっている箇所もあったぞ!!これはマズイだろ!
約束通り、ここは我々愛読者諸兄連合が仕切られてもらう!」
……とまあ、初版ではかなりアレな誤字や仮名になってない箇所がちらほらありますた。仮名じゃなかったは八丈島のナイ…とは違うと思うけど、校正さん目を通したのかな?
とはいえ、旧版を持っていても読む価値は十分。
旧版時点では未解決だった坪野鉱泉失踪事件も事件解決で書き直されている。
新規収録の記事も読み応えあり。
事実やそれを積み重ねたものは小説よりも、ムーよりも奇なり。
事実を重ねれば重ねるほど、単純ではないことがわかり、しかしいざ解決すると「あの推論は…?」となる。
快刀乱麻の切れ味はなく、何かわかりそうでわからないもやもやはあるけど、これが本来の「奇妙」か…と改めて思うことしきり。