あらすじ
膨大な資料の分析と独特の文体で異彩を放つ、オカルト研究サイト「オカルト・クロニクル」の書籍が新装版で復活!
朝里樹氏推薦!(『日本現代怪異辞典』笠間書院刊・著者)
未解決殺人事件、人が消えた家、心霊スポット統計学……
不可思議な世界をさまざまな視点と綿密な調査で紐解く、オカルトファン必読の書!
◎ディアトロフ峠事件
――ロシア史上最も不可解な未解決事件
◎熊取町七名連続怪死事件
―― 日本版『ツイン・ピークス』の謎
◎青年は「虹」に何を見たのか
――地震予知に捧げた椋平廣吉の人生
◎セイラム魔女裁判
――村に魔女は本当にいたのか
◎坪野鉱泉肝試し失踪事件
――ふたりの少女はどこへ消えたのか
◎「迷宮」
――平成の怪事件・井の頭公園バラバラ殺人事件
◎「人間の足首」だけが次々と漂着する〝怪〞
――セイリッシュ海の未解決ミステリー事件
◎「謎多き未解決事件」
――長岡京ワラビ採り殺人事件
◎ミイラ漂流船
――「良栄丸」の怪奇
◎科学が襲ってくる
――フィラデルフィア実験の狂気
◎岐阜県富加町「幽霊団地」
――住民を襲った「ポルターガイスト」の正体
◎八丈島火葬場七体人骨事件
――未解決に終わった〝密室のミステリー〞
◎獣人ヒバゴン
――昭和の闇に消えた幻の怪物
◎ファティマに降りた聖母
――7万人の見た奇蹟
◎赤城神社「主婦失踪」事件
――「神隠し」のごとく、ひとりの女性が、消えた
◎もうひとりのサジェ
――170年以上前、北ヨーロッパで起きた「ドッペルゲンガー事件」の深層
◎山荘の怪事件
――10人が黒焦げで発見された「第二の帝銀事件」
◎君と僕と呪われた脳
――世界の幽霊屋敷
◎数字で学ぶ日本の異世界
――心霊スポット統計学
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
洋泉社から出ていた旧版を弟から「兄ちゃんこんなん好きやろ」と貸してもらって以来すっかり著者のファンになり、サイトもひんぱんに覗くようになった。オカルトとはビリーバー(信奉者)とスケプティック(懐疑派)の間に深い溝がある分野だけど、著者は言わば「愛にあふれた懐疑派」で、独特のシニカルかつちょっとキモい文体で、軽妙洒脱にガス抜きをしつつ、さまざまな怪事件や謎の現象をあらゆる方向から分析し、掘り下げている。結果、ことごとく迷宮入りのまま解決はしないのだけれど、何となく溜飲が下がるというか、スッキリした読後感に持っていくのだから脱帽。次回作も準備中ということで、楽しみに待ちたい。
Posted by ブクログ
オカルト事件をオカルトのまま書くのではなく、調べて本当はこうでした、という形で書かれてます。
文章も読みやすく、スラスラと読めます。たまにフッと笑ってしまうようなところもあります。
Posted by ブクログ
「ふふふ…新装版とは名ばかりだなオカ番マツカク!旧版は気づかないような誤字があったというが、本書もわかりやすい誤字脱字があるではないか!
その上、仮名にしているハズなのに、本名になっている箇所もあったぞ!!これはマズイだろ!
約束通り、ここは我々愛読者諸兄連合が仕切られてもらう!」
……とまあ、初版ではかなりアレな誤字や仮名になってない箇所がちらほらありますた。仮名じゃなかったは八丈島のナイ…とは違うと思うけど、校正さん目を通したのかな?
とはいえ、旧版を持っていても読む価値は十分。
旧版時点では未解決だった坪野鉱泉失踪事件も事件解決で書き直されている。
新規収録の記事も読み応えあり。
事実やそれを積み重ねたものは小説よりも、ムーよりも奇なり。
事実を重ねれば重ねるほど、単純ではないことがわかり、しかしいざ解決すると「あの推論は…?」となる。
快刀乱麻の切れ味はなく、何かわかりそうでわからないもやもやはあるけど、これが本来の「奇妙」か…と改めて思うことしきり。