現在、僕たちは地図によって当たり前に島や大陸の位置を知ることができる。でも、今からほんの数100年前まではそうではなかった。まるで未知の世界に果敢にも挑んで行った、時代は違うが等しく運命に流されて行った十四人の日本人を描く。
この日の本で新しい境地を開こうとした数々の偉人たち。彼らの姿は聡明でとてもかっこよかった。また、船の遭難や捕虜といった形で数奇な人生を送った者達の物語も実に面白い。吉村昭作の漂流 のモデルにもなった野村長平についても書かれている。まさか本当に13年も漂流していたとは実に驚きだ。