玄田有史のレビュー一覧

  • 希望のつくり方
    「希望」という言葉に対し様々な方面からアプローチし、希望が失われていると言われる現代日本の中で、それでも希望を見出す事は出来ないのかと模索する話。

    書かれたのが2010年で東日本大震災の前であり、当時は格差も現代ほど酷くなく、国際的立場も安定していた時期だったから2022年現在を著者が見たらまた違...続きを読む
  • 希望のつくり方
    ある種、(ライトであるが)哲学を論じているような本で最初は少し取っつきづらくページの進みも遅かったが、中盤から一気に読めた。筆者は「希望」という観点について、丁寧に優しく文脈にも繋がりをもってまとめられている。かなりの時間を割かれて深く深く研究されたものを、私のようなこの種の本にあまり触れなかった平...続きを読む
  • 希望のつくり方
    近頃感じている言葉にならないモヤモヤした気持ちを理解するための一助を求め近所の書店の棚を見ていたとき、ふと目に留まった本。
    東大経済学の玄田教授が、自身が中心となって進めた「希望学」の研究で得た知見の概要を簡潔に記してくれている。

    本書を読むことで、客観的には幸せな状況にあるはずの自分がなぜこんな...続きを読む
  • 希望のつくり方
    無駄もいいじゃん。自分がまだ気づいていない何かに出会うためには、無駄に見えるものをすることが、積極的な行為になる。無駄がその人に豊かな魅力をもたらす。

    壁にぶつかったら、壁の前でちゃんとウロウロする。ちゃんとウロウロしていれば、いつか壁の向こうにいける何かが起こる。無駄を恐れない。

    絶望の反対は...続きを読む
  • 希望のつくり方
    希望学という新しい観点から、『希望』という実体のない考えについてわかりやすくかつ、率直な意見が書かれています。
  • 希望のつくり方
    希望をつくる8つのヒントから、①希望は「気持ち」「何か」「実現」「行動」の4本の柱から成り立っている。希望がみつからないとき、4本の柱にうち、どれが欠けているか探す。②いつも会うわけではないけれど、ゆるやかな信頼でつながった仲間が自分の知らなかったヒントをもたらす。⑦大きな壁にぶつかったら、壁の前で...続きを読む
  • 希望のつくり方
    「ウィーク・タイズ」ゆるやかな人間関係ーー
    こういう考え方で生きていけるといいな。
    希望学は高度成長期の価値観から脱却できない日本人がこれからの成熟した社会をよりよく生きるヒントに満ちあふれていると思います。
  • 希望のつくり方
    希望とは作り出すもの。希望とは、自分が語れる物語で成り立つものであり、挫折を通して修正しながらももつことができるものである。1番好きなところは、目先の損得勘定にしばられて判断しないこと、やってみたら偶然意外な出来事からひらめきが得られるかもしれなくて、そこからまた希望が生まれるかもしれないということ...続きを読む
  • 希望のつくり方
    希望を学問として研究されている方が書いた本
    希望を定義し、希望が失われた背景、希望を取り戻すためのヒントを紹介しています

    筆者が現実的な希望は、仕事の打ち上げをすること と書かれていたことに、とても共感しました 
  • 希望のつくり方
    希望学の「希望とは何か?」「希望はどうやったら生まれるのか」「希望の機能とは?」をわかりやすく解説した本。

    学問書ではなく、あくまで語りかけるような内容になっている。大学生などをイメージして書かれているかもしれないが、今社会に出ている20代半ばの人が読んでも十分に得ることはあるだろう。

    すくなく...続きを読む
  • 希望のつくり方
    継続を求める幸福に対し、希望は変化と密接な関係がある。希望は、苦しい現実の中であえて持とうとするもの。過酷なな現状から良い方向に改善したい。苦しみから少しでも楽になりたい。そんな思いが希望という言葉には宿っている。希望を考えるということは、自分自身のこれまでの体験にもう一度向き合わないではいられない...続きを読む
  • 希望のつくり方
    仏教の経典には「希望」という言葉は出てこない。その一方で、キリスト教では「希望」を持つことの大切さが述べられる(死は貧しい者にとっては希望であり、豊かな者にとっては恐怖だ(内村鑑三著『代表的日本人』日本能率マネジメントセンター、2019年、p.189))。表面的な違いこそあれ、両者に共通しているのは...続きを読む
  • 希望のつくり方
    希望がないので読んでみた。
    希望がない現状に不満なこと自体が、まだましなのかもと思えたのでいかった。
  • 希望のつくり方
    <メモ>
    ・6 フッと笑えるような、気持ちがリラックスした状態でないと希望は持てない

    ・7 フリーター等で意欲・能力あっても、就職できない若者に共通して欠けているのは「大丈夫」という言葉

    ・33 変化を待つのではなく変化を起こす
    希望を持つためにはまず厳しい現実から目をそむけないこと、過去から現...続きを読む
  • 希望のつくり方
    どうして現代の社会には希望がなくなってしまったのか。
    「希望学」を研究する著者が様々な面から考察する。
    社会の希望がどうしてなくなってしまっただけでなく、希望を持っているのはどんな人か、希望とは何かということも書かれているので、落ち込んでいるときに励みとなります。
    書き方も親しみやすく、かつ章建ての...続きを読む
  • 希望のつくり方
    岩波新書なのに(?)、すごくわかりやすく、心地よい講演をきいているようだ(学生の授業評価で玄田先生は「わかりやすい」と評価されてるのが納得)。

    ・過去の挫折の意味を自分の言葉で語れる人ほど、未来の希望を語ることができる (p112)
    ・大きな壁にぶつかったら、壁の前でちゃんとウロウロする(p200...続きを読む
  • 希望のつくり方
    希望学ってなんだか胡散臭い新しい学問だなぁと思いつつ。。。前半はぼんやりと、後半はじんわりと読んだ。希望は与えられるものではなく、自分でつくりだすもの。こうやって書くと当たり前みたいだけど、でもまあ読んで良かったな~。
  • 希望のつくり方
    希望ということを学問として探求した面白い著書です。この混迷を極めた世界で生きていくヒントがちりばめられてます。ゆるやかな信頼でつながった仲間を作ることの大切さ、わからないことを容認する態度の必要性を気付かされました。
  • 希望学
    まだ立ち上げられたばかりの「希望」を社会科学する希望学。この本では希望についての社会調査の結果と分析の紹介を中心としている。統計では「子どもの頃に家族から期待されている程、好奇心が強くなりチャレンジ精神に溢れ、小心者になりにくいし、優柔不断にもなりにくい」とか面白い分析も。
  • 希望学
    統計を元に「希望」を社会科学として捉えた作品。面白い統計分析がためになった。挫折経験があったり、友達が多かったり、子どもの頃に親から期待された経験を持っていたりするほうが、希望を持ちやすいのだそうな。

    希望を持つことは絶望につながるという指摘もあるが、そうではなくて、希望を持ってこそ、自ら希望を修...続きを読む