近頃感じている言葉にならないモヤモヤした気持ちを理解するための一助を求め近所の書店の棚を見ていたとき、ふと目に留まった本。
東大経済学の玄田教授が、自身が中心となって進めた「希望学」の研究で得た知見の概要を簡潔に記してくれている。
本書を読むことで、客観的には幸せな状況にあるはずの自分がなぜこんな
...続きを読むに漠然とした不安や欠落感を感じているのか、その一端が見えてきた気がして気持ちが少し楽になった。
家族にも仕事にも経済的にも恵まれている自分が幸せだという実感はある。
それでもう十分だと思いたいし、それ以上を求めたくない。でも心は正直で何か満たされないものを感じている。
というのが今の私の状況。
本書を読んで少し見えてきたのは、自分には「幸せ」は足りているが「希望」が足りていないのかもしれないということ。
だから満たされないものを感じているのだ。(これまで人間が目指すべき到達点は「幸せ」であり、「希望」やその他の要素は「幸せ」のための一要素だと思っていたが、どうやら違ったようだ。)
ではどうしたら十分な「希望」を持つことができるのだろうか。
そのヒントになったのは、本書に書いてある「幸福は持続を求める。希望は変化を求める」という言葉だ。
「希望」を感じるためには「変化」が必要で、それはある程度自ら生み出す必要があるが、その変化を起こせていない自分に苛立ちを感じているのだ。
一言でいえば「攻めよ!さすれば希望はおのずと見えてくるはずだ。」といったところか。