青木滋之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
哲学・心理学分野において、たびたび聞く単語や有名な概念をピックアップし、イラストと共に簡単に解説してくれる本。
「あの単語ってよく聞くけどどういう意味だっけ…」という時や「あ、この単語漫画やゲームで見たことある!けど意味はよく知らない…」という時に開くと割と役に立ちます。あと哲学・心理学への入門の時に読むと後々に単語の意味が分かりやすく、勉強はしやすいかも。その分、逆に哲学や心理学に日頃から慣れ親しんでいる人にとっては、二つの分野を横断して手頃な一冊にまとめているため、ちょっと物足りない部分や説明不足の部分はある。とりあえずざっくり概要を掴んでおきたい人向けの一冊。
イラストはアートや絵本チックな、時にシュールに片足を突っ込んでいるものが多数。しかし同ページに載っている単語と関連付いているものが多いので、概念的な単語に対するイメージの手助けになる部分も。
昨今多数刊行されているビジュアル重視の辞典よろしく、寝る前にパラパラと眺めても楽しい辞典でした。 -
Posted by ブクログ
▼所感
ただの哲学の解説じゃなくて、「どう生きるか」を真正面から突きつけられる一冊。
知識として理解するより、「自分は今どう在っているか?」を問い続けられる感覚が残った。
読んで終わりじゃなく、日常の意思決定に持ち込みたくなる内容だった。
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▼メモしたくなった4点
■(1)不知の自覚(ソクラテス)
・自らを俯瞰し、不知に自覚的になる。いつも謙虚に、知を追い求める。そんな心の在り方こそが、あなたを真の知へと導いてくれる。
■(2)死への存在(ハイデガー)
・いずれ訪れる死を自覚することにより、自分自身の人生を生きる覚悟ができ、やるべきことや生きる上での使命を見いだせる。
■(3)魂の三分説(プラトン)
・「魂(心)」は「理性」「意志」「欲望」の三つで構成されていて、それぞれが頭・胸・腹に宿るという説を唱えました。
∟胸に宿る「意志」は働き者。自分自身を高めようと物事に取り組み、良い方向へと進もうとします。
∟腹に宿る「欲望」は、しばしば堕落し、自らを誘惑する存在。
∟頭に宿る「理性」は、互いにバラバラな方向へと向かおうとする意志と欲望の手綱を握り、上手にコントロールしなければならない。
・善く生きるには、理性が意志をより高め、欲望を抑制し、バランスを保ちながら日々を過ごすことが重要。
■(4)四元徳(プラトン)
・理性・意志・欲望の三つの要素がバランスよく働くことで、知恵・勇気・節制の「徳」が生まれるとも唱えた。理性が知恵に、意志が勇気に、欲望が節制に昇華すると考えた。
・また、三つの徳が調和することで、最後の「正義」が生まれるとも主張しました。プラトンの考える正義とは、個人や国家にとっての善であり、社会全体のためになることを指しています。
・理性・意志・欲望に正義を加えた四つの徳は「四元徳」と呼ばれ、人々の心(魂)の在り方を示す重要な指針となりました。 -
Posted by ブクログ
哲学について簡潔なテキストと図解で説明されている。タイトルのとおりで知識ゼロでも楽しく読めると思う。
テーマが幅広いため読み飛ばすところが少なくて読むのに時間がかかってしまった(テーマが限定的で深掘りされているような本であれば詳細で興味のないところは読み飛ばせば良いが、本書の形式ではそういうわけにもいかない)。時間をかけられる場合は読みやすくて良いと思う。
053ページ
ヴィトゲンシュタインは、感覚や感情、意志など、自分の体験を自分のためだけに記録する言語を「私的言語」と呼び、私的言語は他人が理解できないので、無意味なものと主張しました。
→上司の言っていることが理解されない、というケースではこの私的言語の性質が原因の一部になっていることもあると思う。ただし単純に説明不足や説明下手の要素もあるだろう。
068ページ
デカルトは生得体験をもとに演繹法によって正しい知識を得られると考えました。
082ページ
ベーコンは、イドラを排除して正しい知識を得る方法として、「帰納法」を重視しました。
→演繹法と帰納法については読む前から知っていたが、こうやってデカルトとベーコンを比べることは考えられていなかったので参考になる。巻末の索引で演繹法は載っているのになぜか機能法は載っていないため、後で探せるようにページ数をメモしておく。
144ページ
カントは生涯独身でしたが、「ひとりで食事をすることは、哲学者にとって不健康」と考え、毎夕、知人や友人を招いて会食をしました。会食の席では、カントはユーモアに富んだ会話を好みましたが、哲学や学問の話は厳禁だったそうです。
→哲学者以外の独身者にも響くものがある。会食を真似したいところだがハードルが高くてできそうにない。
180ページ
ボーヴォワールは、生物学的な性差である「セックス」と、社会的・文化的な性差である「ジェンダー」の違いを明確にしようとします。
→私もこの両者に違いがあることを理解できていなかった。プログラミングの変数名でsexと書くのが恥ずかしくてgenderと書きます、という話を聞いたことがあるが、言葉の定義が異なるならこの言い換えは本質的には良くないのかもしれない。
188ページ
ソシュールは、言語には「シニフィアン」(意味するもの)と「シニフィエ」(意味されるもの)があるといい、言語が異なると、「シニフィアン」と「シニフィエ」の結びつきが変化すると考えました。
→ソシュールの名前は言語学者として聞いたことはあったけど哲学者の分類でもあるということを本書で知った。
→シニフィアンとシニフィエが何なのかサッパリわからないし、図解を見てもわからなかった。Wikipediaを見てようやく理解した。正直、本書の図解が悪い。
↓
シニフィアンとは、語のもつ感覚的側面のことである。たとえば、海という言葉に関して言えば、「海」という文字や「うみ」という音声のことである。一方、シニフィエとは、このシニフィアンによって意味されたり表されたりする海のイメージや海という概念ないし意味内容のことである。 -
Posted by ブクログ
「私」を知り「心」を整える、美しき思考の旅_
“ 自分らしく生きる ”って案外むずかしい…
日々誰かの言葉に一喜一憂したり…
正解のない問いに立ち止まったり…
そんな時そっと寄り添ってくれたのが
こちらの作品でした!
この本の魅力はなんといっても
” 左脳ではなく感性で学ぶ ”という
アプローチです!
私は哲学や心理学を勉強するのが好きなので
まるで一編の物語のような
繊細なイラストとともに
解説されているのがとてもありがたく
私の好みど真ん中な図鑑でした♡♡
かつて哲学者たちが辿り着いた答えや
心理学が解き明かしてきた心のメカニズムは…
それらは決して遠い世界の教養ではなく
今この瞬間の私たちの「生きづらさ」を
解きほぐしてくれる温かな知恵そのものでした!
読み進めるうちに…
あ!このモヤモヤには名前があったんだ…とか
あのとき苦しかったのは 心がこういう仕組みで
動いていたからなんだ…と
自分自身の輪郭が少しずつ
クリアになっていくような感覚でした
ただ知識を詰め込むのではなく
ページをめくるたびに深呼吸したくなるような…
図鑑でありながら、読み終える頃には
一冊の良質なエッセイを読んだあとのような
清々しい余韻が残りました♪
自分を大切にするためにも…
そして誰かをより深く理解するためにも…
時々手にとり 仕事や勉強に
活かしていきたいと思います!
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Posted by ブクログ
映画『ぼくらの哲学教室』と、それを契機に読んだ『これからの仕事になぜ哲学が必要なのか』(岡本裕一郎著)の、副読本として、字引的に使えるかなと買ったもの。
イラストが豊富で、哲学とはなんぞや?を、古代から現代まで、大きな時代で括って、その歴史、変遷を見開きページ単位にまとめて見せてくれる。
各章のあたまに、「ざっくりわかる!」と題して、その時代の哲学の特徴、テーマとしたものをまとめてくれている。
「~とは何か?」と、”存在”を問うことで世界を把握しようとする古代哲学。中世になると、「神」の存在の証明のために哲学は使われる。近代になると、”認識”がテーマだ。認識する精神(主観)と認識される物体(客観)という考えが導入される。人間にはものごとを認識する力がある。だから”我思う、故に我あり”(デカルト)なのだ。近代後期になると、認識される物が、「自由」「幸福」といった抽象概念になり、その真理を探ろうとする一方で、その客体の如何に関わらず自分の存在(実存)を求める考え方もでてくる。そして、現代哲学は、心(自己)を中心に発展してきた近代哲学の考え方を批判し、「言葉」を中心に考えようとしたり、そもそも己の実存というのものも、個々人で成り立つものではなく、環境によって形作られ、システムによって規定されると構造主義なんかが唱えられるようになる。
元は、普遍的な真理を模索してきた哲学だが、いまや他との差異があることに注目するなど、これまで求めてきた『大きな物語』ではなく『小さな物語』を互いに認め合おうと、まさに多様性の時代に、それがポスト・モダンの思想だそうな。
要は、哲学は常に常識を疑ってかかれ、常に新しい視点を見出せ、ということがその本質にあるということだ。それは、序章に既に書いてあった。
「ひと言でいえば「問い」の学問」
ということだ。思考力を養う学問であり、多分、まだまだ思考訓練は永遠に継続され、つねに、いまある常識を疑って、刷新(ないしは以前の思考への揺り戻し)を繰り返していくのだろう。
「ざっくり」歴史を概観してくれたことで、大きな流れは分かった。
で、だから? だから、哲学って何?ってことも含め、永遠に問い続けていかなければならないのだろうな。 ふぅ、、、やれやれ。