川村孝のレビュー一覧
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・「いい子を演じ続けると、いつの間にか本物のいい子になれる」
・「好き」と「得意」を分ける
・話は人のためにする
・現実にあり得ないことや批判は肯定も否定もしない(「へぇ〜、不思議ですね」)
などの処世術的な話から始まり、中盤からは本格的なメンタルヘルスについての話題(A・B・C型のパーソナリティ、自閉症、鬱病など)が取り上げられる。あまり難解になりすぎずバランスよく書かれていて、初学者にもかなり易しい内容。著者本人はわかりやすいと言われることをあまりよく思っていないらしいが(本文中にある)、メンタルヘルスについて知りたいと思っていた私にとってはわかりやすさや言葉の受け取りやすさも含めてちょう -
Posted by ブクログ
職場で部下のメンタルヘルスに気を配る必要性からこの本を手に取りました。
冒頭で見かけた「無理を引き受けるとすれば、それは会社」というフレーズが強く印象に残りました。この言葉は、多くの人々が職場で抱えるプレッシャーとストレスが自責的に作用してしまう現実について深い理解を表している気がします。ここを勘違いして、「仕事のために自分の人生を台無しにしてはなりません。」
第1部では、職場で明日から行える具体的なアドバイスが紹介されていて、とても実践的だと感じました。特に第2章では、特に上司が部下に対して普段からどのように接するべきか、ケアを提供することの重要性が説明されています。
第2部では、気質 -
Posted by ブクログ
職場での働き方、職場で見かける精神状態、職場の制度、そして産業医やその周辺の職務に携わる職種について理解できる。
世間で健康経営が叫ばれるなか、まだまだ浸透していないところもあるだろう。
産業医として企業で勤務経験のある著者が、現在の日本で必要な健康経営について記しており、知識としてとても得るものがあるのだが、最も驚いたのは「しょせん仕事はマスカレード(仮面舞踏会)なのですから」という箇所だった。好きなことを仕事にしたい、自分の思うように仕事をしたい、やりたくないことはしたくない。個性を尊ぶ口ぶりの世間に対して、実際は画一的で非個性が良しとされる職場がいかに多いことか。仕事はその役割を演じる( -
Posted by ブクログ
長く会社という組織にいると、メンタルを病んでしまう同僚、部下に多数遭遇する。メンタル不調に至らないまでも、人間関係に悩んでストレスや不満を抱えたまま働いたり、エンゲージメントを損なったりしている人がどれだけ多いことか。
会社人のウェルビーイングの向上って、日本の社会や経済のパフォーマンスを上げるために最優先すべき課題だと常々感じていることから、産業医の目線で職場のメンタルヘルスマネジメントを論じたこの本を一読してみた次第。一般向けに書かれたこの手の本ってなかなか見当たらないので。
第一部は、会社人の合理的な働き方について。勤務とはあくまで契約である。会社の業務において個人の責任には限度があ