川瀬智之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
絵画表現における抽象について、哲学者/美学者の論評を概観したい私のような人間には最適の書でした。いかんせん美学の本や絵画表現の評論というのは何百ページもきっちきちにひたすら文字を詰め込んだ読みにくいものばかりですが、本書は筆者が著名な美学者の論評をシェーマを用いながらわかりやすく噛み砕いて説明してくれていますし、構成も非常に考え抜かれていると感じます。
ところでメルロ=ポンティについては、人間の全体性において心身二元論から脱却するための哲学的論拠として、最近私の周りで個人的に耳にすることが急に増えたのですが、やはり少なくとも絵画論の美学に関しては、メルロ=ポンティは「心と身体を統合する」という視点よりは、「身体性を従来よりも重視」しているのであり、その結果として、心身のシンクロニシティのような解釈が可能になっているのではないか、という感覚を本書から得ました。
個人的には外的な事象と内的な事象の一体性について認識させる、ミシェル・アンリの絵画論が、曖昧で抽象度の高い現代を生きる私たちに、世界の拡張をもたらしてくれるのではないかと思いました。
とても良書でした。
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Posted by ブクログ
ネタバレフランス美学史の変遷をたどりながら「美とはなにか?」を問い続ける名著。
アラン、サルトル、メルロ=ポンティ、デュフレンヌ、マルディネ、アンリといった思想家の紹介なのだけど、こういったところにアランやサルトルが入ってくるのは意外だった…。アランとか結構好きなんだけど、美学としても有名なんだなー。
自分の美学思想的にはメルロ=ポンティが近いのかな。
画家は自らの思い(テーマとか世界への認識とか感情とか)を作品にして生み出さなくてはならない。作品に込めた思いを受け取ることが出来るモノこそ名画と呼ばれる。
うん、メルロ=ポンティあたりは今度別の解説書も買ってみよう。
逆にデュフレンヌは全然分からんかった…。言いたい「雰囲気」とかは何となくつかめるんだけど。