大前仁のレビュー一覧

  • ウクライナ侵攻までの3000日

    Posted by ブクログ

    発刊されてから既に3年弱経つので古本になるのかもしれないが、こうして見るとウクライナとロシア、お互い人と生活基盤・インフラなどを消耗させながらそのまま膠着状態が続いているような気がする。
    ウクライナ戦争についてはそれなりに知っているような気がしていたが、認識を新たにするところが多く、いろいろ考えさせられる内容だった。

    著者の大前さんは、毎日新聞の特派員として10年以上もモスクワに駐在した正にロシア通の方のようだ。その間2000年代後半から度々ウクライナを訪れ、2014年3月のクリミア併合から2022年2月の全面侵攻までを、特に2019年に行った精力的な取材を通じて線でつなぐ。
    学者と違い奥深

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    2025年12月08日
  • ウクライナ侵攻までの3000日

    Posted by ブクログ

    もっと早く読んでおけばよかった…と思った本。
    ロシアウクライナ戦争に関するニュースの見方がガラリと変わっていたと思う。
    ウクライナが(少なくとも全面侵攻前まで)一枚岩ではなく、地域によってロシアに対する市民感情が全く異なっていたことは衝撃だった。
    特にドネツクやルガンスクなど東方地域では、ロシア(親露武装勢力)との紛争が続いていたにもかかわらず、生活費を支給されているという理由でロシア支持の国民が多かった、という話は印象に残った。
    ただ、結局彼らも開戦後にロシア非支持に鞍替えしていることを考えると、ウクライナ東部のように生活が不安定な地域では、国民は通常生活を維持することに必死で、開戦した時に

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    2024年01月17日
  • ウクライナ侵攻までの3000日

    Posted by ブクログ

    凄くすごくよかった。
    政治的な面はもちろん、
    現地の人の声やモスクワ特派員が現地で覚えた違和感が、丁寧に描かれている。
    2022年2月24日が、歴史に深く刻まれない普通の1日にすることはできたのでは。とはいえ、ロシアのウクライナ侵攻は、避けられなかったのでは。権力がますます嫌いになった。

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    2023年03月10日
  • ウクライナ侵攻までの3000日

    Posted by ブクログ

    2023.04.05
    ウクライナは内部にももともと問題を抱えており、ロシアとの不即不離の関係にありながら、問題は山積みであった。これがウクライナ侵攻につながるさまざまな要因だったことがよくわかる。

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    2023年04月06日
  • ウクライナ侵攻までの3000日

    Posted by ブクログ

    2022年2月にロシアによる突然のウクライナへの侵攻ではじまり、現在も終わりの見えないロシア・ウクライナ戦争。しかし、戦争はすでに3000日前から始まっていた。それは2014年、ロシアがクリミア半島を強制併合したとき。クリミア半島を足がかりにロシアはウクライナ領土をじわじわと占拠していたのだ。事実上、両国は戦争状態に突入していた。

    著者は2019年からクリミア地方を中心とした現地取材を重ね、隣国ロシアからのプレッシャーを受け続けるウクライナ国民の苦悩と分断をレポートする。

    ソ連崩壊によりあれよあれよと独立してしまったウクライナは国家も国民も成熟することなく、プーチンのロシアやEU、アメリカ

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    2024年01月07日