花輪さんの新刊が2冊出たと思ったら、さらに1冊出ており、そちらを読み終えたら、またもやこの本が出ていました。
最近ではTVでお見かけすることも多く、超ご多忙な中でどうやってテーマの違う内容の本を次々に出し続けられるのかと驚くばかり。
飛ぶ鳥を落とす勢いとは、まさに彼女のことを言うのだろうと思います。
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やはり、お金を上手に管理できる人は時間の管理も上手で、普通の人以上に効率的に仕事ができるんだろうなあと妙に納得しています。
今回は、旦那様も執筆されて、夫婦共著となっています。
タイトルにびっくりしますが、「二人世帯の年間平均支出324万円で割っていくと1億円は30年で使いきる額だ」と書かれていて、さらに(ええっ!)と驚きました。
1億円なんて手が届かない金額だと思っていましたが、生きている間に使いきってしまう額だったとは。
今回は、俊之さんのまえがきから始まります。
他著書では陽子さん側から語られる、突然夫婦を襲った金融危機について、夫の目線から語られることで、改めてことの重大さが感じられます。
新婚3カ月でリストラにあったという俊之さん。結婚したばかりの男性としてのやるせなさが伝わりました。
その後、陽子さんも職を失い、文字通り「お先真っ暗」な状態になった若い新婚夫婦ですが、人生最大ともいえるその危機を乗り越えられたのは、二人の前向きな性格と協力体制があったからこそだと、夫妻両者の文章を読んで感じます。
それからたった1年半弱の間で、とんとん拍子に仕事が軌道に乗っていくなんて、なんて早く持ち直せたんだろうと驚きます。
自分たちの悲運を呪わず、人生を投げださずに前向きに立て直しを図っていったからこそ、風向きもよくなっていったのでしょう。
どん底を見た二人だからこそ、それぞれの体験をベースにした内容がリアルに響いてきます。
夫婦で協力すれば、家計の貯金も増えていけるため、まずはパートナーとお金の価値観を合わせることが大事だとのこと。
節約感覚が違うと、互いの思うような収支バランスはとれないので、注意が必要だそうです。
お金について夫婦でよく話し合うことが大切だとわかりました。
片方に任せきりなのは、足並みがそろわず、効率的でないとか。
気持ちを一つにしていかないと、お金はなかなか貯められないようです。
生活の上での節約術のほかに、医療保険や金融商品の運用の話などが細かく載っていました。
この辺りはまだまだ疎いため、じっくり読んでいかないと頭に入らなそうですが、わかりやすく書かれているため、実践にもつなげていけそうです。
アクティブ投信とインデックス投信のことなども、知識として覚えておきたいですし、不動産の評価額の話なども、いつかは必要な知識となりそうです。
巻末付録として、各章のまとめが箇条書きに載っているのがわかりやすく、ビギナーの私には嬉しいところです。
この本の全編を通じて、花輪夫婦が互いに尊敬し合い、優しいいたわりと思いやりを持っていることが文面から感じられました。
信頼し合った人生のパートナーだからこそ、話題にしづらいお金の相談もできて、協力し合えているのでしょう。
一人者の私は、(夫婦で1億円貯めるのなら、一人なら5000万貯まるということかしら?)と単純計算してみたりしますが、そういう話ではなく、夫婦が強力タッグを組むからこそ、貯蓄は倍に倍にと膨らんでいけるのでしょう。
それを一人で頑張るのはハードそうなので、貯蓄できるようになるためにも、早く人生のパートナーを見つけなくてはと思いました(笑)。
本書の目的とは違うと思いますが、そういう意味で独身者にもお勧めの本だと思います。