皐月恵のレビュー一覧

  • 文身抄

    Posted by ブクログ

    一言で言うと、少し難しさを感じる作品だった。

    主要な登場人物の生い立ちや背景がすべて語られるわけではなく、読み進めるうちに少しずつ点と点がつながっていくような構成だ。
    ただ、最後まで明確に描かれない部分もあり、そこに少しもどかしさを感じる。

    己の業をどう背負い、どう向き合うのかが物語の軸になっていて、その向き合い方によって結末も変わっていく。明確な正解が示されるわけではなく、「可哀想だな」と感じる人物もいたため、すっきりとした読後感ではなかった。

    ただ、その余白こそが、この作品について考えさせられる部分なのだと思う。

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    2026年10月04日