あらすじ
女郎の身体に花が咲いたら、そらぁ綺麗でおますやろ。
白磁のような肌とはよう言いよりますけどな、血の通った柔肌言うんは、どないに薄う漉いた紙すら及びもつかんほど、透き通っとるもんです。そこに彫りもん入れたら、黒い墨で青い花が咲いて、朱い墨で赤い花が咲いて、そんな身体が艶めかしく床で悶えよるんですから、喜ぶ旦はんもそら多い言うもんですわ。
けどなぁ、もしもその柔肌から……ほんまもんの花が咲いたらどう思わはらます。
そういう彫りもんを彫る彫り師がおったんです。人の本性、ぜぇんぶ暴いてしまいよる彫り師。えろう見目のええ女やったぁ言う話ですけど……。
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Posted by ブクログ
人の背負う業を表現しているのかと思うのだが、刺青を背負うこと、皮膚に入れるのではなく、骨の髄から絵が咲くと表現しているため、業というものが表面上の取り返しの着くものではなくて、その人自体の芯から生まれる業なのだと表現しているように思われる。徒花と白椿や桃木の存在は読めばわかるが、何年、何百年と生きている。私の解釈としては死神のようなものかと思う。ただ、ここで言う死神は命を刈り取る存在ではなくて、死に瀕している人を品定めするような存在であると考える。事実、一、二章はかなりな結末を迎えるが、3、4章は救いのような結末である。つまり、人が持つ業の存在を徒花は彫る絵から伝え、向き合うことができるのなら生きられるが、向き合わず、突っぱねてしまえば死ぬということである。そして、人が業を背負い続ける限り徒花たちは存在し続けるのだろう。