【感想・ネタバレ】文身抄のレビュー

あらすじ

女郎の身体に花が咲いたら、そらぁ綺麗でおますやろ。
白磁のような肌とはよう言いよりますけどな、血の通った柔肌言うんは、どないに薄う漉いた紙すら及びもつかんほど、透き通っとるもんです。そこに彫りもん入れたら、黒い墨で青い花が咲いて、朱い墨で赤い花が咲いて、そんな身体が艶めかしく床で悶えよるんですから、喜ぶ旦はんもそら多い言うもんですわ。
けどなぁ、もしもその柔肌から……ほんまもんの花が咲いたらどう思わはらます。
そういう彫りもんを彫る彫り師がおったんです。人の本性、ぜぇんぶ暴いてしまいよる彫り師。えろう見目のええ女やったぁ言う話ですけど……。

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Posted by ブクログ

一言で言うと、少し難しさを感じる作品だった。

主要な登場人物の生い立ちや背景がすべて語られるわけではなく、読み進めるうちに少しずつ点と点がつながっていくような構成だ。
ただ、最後まで明確に描かれない部分もあり、そこに少しもどかしさを感じる。

己の業をどう背負い、どう向き合うのかが物語の軸になっていて、その向き合い方によって結末も変わっていく。明確な正解が示されるわけではなく、「可哀想だな」と感じる人物もいたため、すっきりとした読後感ではなかった。

ただ、その余白こそが、この作品について考えさせられる部分なのだと思う。

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2026年10月04日

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