高知東生のレビュー一覧

  • 土竜(もぐら)
    巻末の「初出」という辺りから察すると、文芸誌に6回に分けて掲載されていて、何か「6篇」というように感じないでもない面が在るかもしれない。が、間違い無く最初から「6つの章から成る1つの長篇」という企図で創られた小説であると思う。先の方の篇に現れる話題が、後の方の篇で「回収」という例も多く在るのでそうい...続きを読む
  • 土竜(もぐら)
    高知東生さんの自伝的小説。
    どこまでが事実でどこまでが虚構なのか、調べてみるとほぼほぼ事実のようではあり、小説の形でやわらかく(?)表現されているというところか。

    複数の視点から描かれることで主人公の姿をより鮮明に浮かび上がらせる形、素敵でした。
  • 土竜(もぐら)
    ”あの”高知東生が書いたとは思えないほどの出来の良い作品で驚かされた。
    しかしながら高知東生のことはほとんど知らない私が上から目線で何を言っているのかとも思うが。
    半自伝的小説とのことだが、よく練られていると感心した。
    それぞれがどこかでつながっていて、人の気持ちの動きなども丁寧に書かれている。
    ...続きを読む
  • 土竜(もぐら)
    半自伝小説という事で、少し下世話な読み方をしてしまった。この先の人生またご活躍される事を影ながら応援している。
  • 土竜(もぐら)
    自伝的な部分と,フィクションが入り混じっているのだろうか?
    表現の素人っぽいところがままあるけど,それも内容に合っててむしろ良いエッセンスになってたりして,良い作品だと思った.が,どう表現して良いか適当な言葉が見つからない.
    しばらく…心の中で反芻したい.
  • 土竜(もぐら)
    高知東生の自伝的小説。

    どこまでがノンフィクションでどこからがフィクションかわかりづらいものの、彼の人生を思わせるシーンが随所にあって面白かった。
  • 土竜(もぐら)
    高知さんのことは存じ上げなかったんだけれど、
    ある日Twitterで彼の呟きを読んで、
    この人の考え方はいいなあ、と思っていた。

    そんな高知さんの半自伝小説が出版とのことで、やっと読めた。
    高知さんの人生や人となりはあまりよく知らないが、主人公竜二はほぼ高知さんなんだろうな、と思われる設定が多い。...続きを読む
  • 土竜(もぐら)
    先に著者の「生き直す」を読んでいたため自伝的内容の部分には驚きは少なかった。
    文章も正直作家というには稚拙で直接的な文章で初めは感情移入出来なかった。
    ただ途中の思い出深いエピソードの部分では、非常に感情的で真に迫った表現でし世界に引き込まれた。
    著者はあまり器用でないと思うが、それが魅力でもあると...続きを読む