伊澤理江のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2008年6月23日太平洋上で一隻の漁船が、沈没しました。第58寿和丸です。この船がなぜ沈んでしまったのかを、丁寧な取材を通じて明らかにしようとするが、最後まで明確な原因究明にはいたらず本書は終わります。
残念ながら被害に遭われた方々や、事件そのものへの距離感が、適切な距離を保っているように感じられ、とても読みやすいと感じました。
正直、本書を読むまでこの事故は知りませんでした。海の上で起こる事故は直生死に関わる場合が多く、一瞬の行動やたまたま事故当時に居合わせた場所で運命が左右される現実も肌感覚で伝わってきました。いつの日か情報公開され、全てが詳らかになることを信じで、その後の経緯を見守りた -
Posted by ブクログ
伊澤理江『黒い海 船は突然、深海へ消えた』講談社文庫。
デビュー作ながら、第45回講談社 本田靖春ノンフィクション賞、第54回大宅壮一ノンフィクション賞、第71回日本エッセイスト・クラブ賞、第11回日隅一雄・情報流通促進賞大賞を受賞した傑作ノンフィクション。
2008年に千葉県銚子市沖で碇泊中の第58寿和丸が20人の船員を乗せて僅か数分で転覆し、1時間余りで沈没した事故の謎に迫る内容なのだが、読み始めて直ぐに日航123便墜落事故と同じような匂いがした。
今の世は欺瞞に満ちている。簡単に全てを信じてはいけないということを自分は半世紀以上生きてきて、ようやく気付いた。特に企業や政治の世界で起