安部若菜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大手事務所のエンターテイメントスクールでレッスンに励む5人の高校生のお話。
各章で主人公が変わり、それぞれの視点からオーディションまでの日々を見ていくような内容。
舞台が舞台なだけに、容姿に恵まれた高校生がぶつかり合いながら高めあうキラキラした青春物語。
と思いきや、タイトルの「私の居場所はここじゃない」との想いをそれぞれが色んな意味合いで抱えながらもがく青春物語。
負の感情をメインに描かれているが、そこから人間らしさ、高校生らしさが感じられ、読んでいて嫌な感じはない。
寧ろ、読者が思わず共感するような感情が、本書の何処かで必ず出会えると思う。
目指す先が一緒のため、5人の物語が似通ったものになりそうなのに、キャラが被ることなく全く違う物語であることも面白い。
タイトルが、どのキャラに対しても合うところに著者の凄さを感じた。
物語としても面白く読みやすく、キャラのリアル感もあって、個人的に大満足できる1冊だった。 -
Posted by ブクログ
現役アイドルが描くガチ恋オタクと地下アイドルの恋愛小説です。
ファンがアイドルのことを好きと思う感情が一人の人間が一人の人間を好きと思う感情へと変化していく過程を上手にストーリーに落とし込んでいて「好き」という感情のグラデーションを体験できて奥深かったです。
“アイドル失格”というタイトルからネガティブな話なのかなと最初は思いましたが、アイドルという鎧を脱いだ後にある人生を掘り下げた作品であると思いました。さらにはアイドルという仕事へのリスペクトまで丁寧に描かれていて読後感は清々しかったです。
このお話を現役のアイドルが書いているというのがヒリヒリするし、SNSや「会いに行けるアイドル」という文化が生まれてきたからこそ成り立つのであろう「ガチ恋オタク」という絶妙なファン心理を生々しく体験できたのもグッときました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ莉子の描写にすごく感情移入してしまった。
絶対に辛いはずなのにキラキラした目で夢を追いかける姿が素敵だなと思った。
純平の「必死にやっても結局1人だ。演技は1人でやるものなんだと学んだ」という箇所に共感を覚えた。
自分も中高で演劇部だったので、自分の熱量が人に伝わらず、1人で空回りしていたことがあったので
その頃の自分と重なった。
つむぎをいじめた赤いヒロインに純平が言い返すところがとても気持ちよく良い子だなと思った。
大学受験の頃、少しだけ演劇の学科に進むことを考えていたのでこのお話はすごく現実を見せられた感じがした。ただ部活のために、他人の為の努力で演技をしていた過去の自分を思い出して、この子達のように自分の為に、自分が楽しむ為に演劇をまたやりたいと思った。