カーク・ウォレス・ジョンソンのレビュー一覧

  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    凄かった。
    標本を盗んだ理由が毛針というのにそんなことに!?となったけど標本を手に入れるまでの命がけのの経緯、ファッションのために採集や密輸によって絶滅に追いやられる美しい羽根をもつ鳥達、善と悪、毛針愛好者達の熱狂、自然史博物館の意義、これは現実にあったことで他のあらゆる価値のあるものに言えることだ...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    事実は小説より奇なり!

    精緻な取材に驚嘆。

    この本のポイントは素朴かつ大胆な事件の事実を明らかにしたのみならず、博物館の意義・使命を知るきっかけを投げかけていること。

    また、思いがけず精神鑑定についてもじっくり考えるきっかけに。

    読み始めたら本当に止めどきがなかった。


    3刷
    2021.5...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    博物館から鮮やな羽をもつ鳥の標本が盗まれるという、2009年に実際に起きた事件のルポ。すごく面白かった。
    第1部は事件の背景である、美しい鳥の羽にまつわる歴史。第2部は事件の経緯と犯人の逮捕。第3部では著者が残された事件の謎を追う。
    博物館が標本を保存する科学的な意義、美しいものを欲しがる人間の欲望...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    大英自然史博物館から珍しい鳥標本(剥製)が300点が盗まれた。後日犯人が逮捕され、それは若いフルートプレイヤーを目指す学生だった。

    ノンフィクションだけど、映画みたいな話の展開で、読んでいるうちにドンドンと引き込まれていく。毛針制作マニア、標本の価値、進化論、ワシントン条約、密猟、美しい鳥の羽、毛...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    19世紀。ダーウィンの影に隠れた優れた生物学者がいた。アルフレッド・ラッセル・ウォレス。彼はアジアなどで鳥類や昆虫標本を採集し、生物の進化に地理的なデータが必須であることにいち早く気がつく。
    21世紀。イギリスのトリングにある自然史博物館で、貴重な鳥類の仮剥製のみが盗難にあうという奇妙な事件が起こ...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    基本フォーマットは、タイトル通り、珍鳥の標本が大英自然史博物館から大量に盗まれるという事件の犯罪ルポ。でも、この事件、蓋を開けたら予想以上にいろいろな問題のてんこ盛り。
    珍鳥の羽毛をめぐる歴史的・文化的背景から始まって、その羽毛を使って作られる毛針のマニアックな世界、毛針愛好家たちによるエゴと不法取...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    【長期的な英知と短期的な私欲がぶつかる戦争で、勝ってきたのはいつも後者のようだった】(文中より引用)

    大英自然史博物館で何者かが鳥の標本を大量に盗難する事件が発生する。盗まれた標本の歴史を紐解きながら犯行の目的を明かしつつ、人間と自然・環境の関わり方について鋭く迫った一冊です。著者は、本事件に関す...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    実際に起こった標本盗難事件を追ったルポルタージュ。
    単に事件を追いかけるだけでなく、なぜそもそも大量の標本が博物館に所蔵され続けているかについても詳述している点が好感が持てた。

    生物地理学のきっかけを作ったアルフレッド・ラッセル・ウォレスがメタデータをつけることの重要性を説いた時から、標本の科学的...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    大英自然史博物館のトリング別館で、非常に貴重な鳥の標本が大量に盗まれた。警察が解決出来なかった事件をアメリカのジャーナリストが解く。

    物凄く面白かった。ドキュメント+ミステリー。(以下若干ネタバレ)犯人は留学中のアメリカの音大生で、フライフィッシングの毛針製作で有名。盗んだ羽や鳥を高値で売っていた...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    面白かった
    長期的な利益(標本を後世へ受け継ぐ)と短期的な利益(死蔵された美しい羽根を集める)の問題は考えさせられる
    蒐集家の気持ちは分かるが、ロクに反省していない連中ばかりなので腹立つ。最後に改心した人が出たのは救いか。
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    ★相容れないタコつぼの趣味の世界★鳥の標本が博物館から大量に盗まれる。一般の人には使途の想像がつかないが、観賞用の毛ばりづくりには美しい羽根がたいへんな価値を持つ。自然科学の重要性をまったく理解しない趣味の人々はは、博物館に放置されていることこそ問題だとさえとらえる。相容れない世界観を持つ人々を追い...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    音楽院のフルート奏者による鳥の標本盗難事件のノンフィクション。

    1850年ごろアルフレッド・ラッセル・ウォレスは、何年もかけて命がけでマレー諸島でさまざまな生物を採取し、標本を作成した。そしてそれらはその都度英国に送られ大英博物館に買われた。
    ダーウィンら科学者たちは、自然選択による進化論を確立し...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    鳥類標本の窃盗事件をテーマにした、長大ながらも引き込まれて読み込まされてしまうノンフィクション。読み心地はミステリに近く、社会問題にも切り込みながら、ひとつひとつ誠実に事件を追う作者の丁寧な筆致のおかげでとても読みやすかった。

    誰がやったのかは明白ながら、犯人はあっけなく釈放されていた事件。この事...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    インコを飼っているので、鳥の羽の美しさはとてもわかる。ただ、私は自然に落ちてきた羽を集めるだけで、わざわざむしり取ろうとは思えない。標本化されたものだとしても、むしれない。
    そこが鳥を飼って愛したことがある人と、鳥の羽のみを愛する人の大きな違いなんだろなぁと思いながら読み進めた。
    鳥の羽に限らず、魅...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    鳥標本の盗難という実際に起きた事件を巡るノンフィクション本。
    実話だけあってスッキリしない部分もあるけど、人類と鳥の歴史や、現代にも続いている人間の醜い欲望など、地味な事件が複数の角度から切り込まれていて読み応え抜群。
    タイトルの堅さが逆にワクワクするし、表紙もお洒落。期待通り面白かった。
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    毛針製作用の鳥を博物館から盗んだという凶悪犯罪には見えない事件の真相を追求するルポ。追究を進めるほどに事件の闇が深まっていく様は、人間の業や欲の深さを象徴しているといえる。絶滅危惧種の鳥類を嗜好目的で無闇に捕獲することの是非のみならず、博物館が標本を保管する意義についても言われて初めて知る部分が多い...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    ある日、大英自然史博物館から珍鳥の標本が盗まれた。
    その事件を知った著者が、真相を解明していくルポ。
    盗まれた珍鳥は、毛針愛好家によってその材料として使ったり、売ったりされた。

    まず、毛針というものの存在すら知らなかった。
    毛針とは、釣りをするのに魚をおびき寄せるための疑似餌である。
    それを本物の...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    タイトルに惹かれたが、ノンフィクションとは買った時には思っていなかった(無知)

    ある標本盗難事件(解決済み)の真相、というよりは、解決の際に消えた標本を著者がインターネットを駆使して追っていく話。純粋に読み物として面白い。
    ミステリっぽさもあって、和訳も読みやすい。

    博物館での標本盗難が意外と多...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
     原題を訳すと。ただの「羽根泥棒」となる。邦題の付けかたは、漢字16文字で推理小説を連想させるもので、購買意欲をそそらせる。もちろん推理小説ではない。学術的に貴重な鳥類の標本が、博物館から盗まれる。その羽根を、フライフィッシングで使う毛針の材料にするためだ。本事件の犯人は本の中盤で逮捕される。その後...続きを読む
  • 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか
    死んだ鳥を大量に盗む?いったいぜんたい、だれがそんなことを?大英自然史博物館から忽然と姿を消した鳥標本。
    色鮮やかな羽を持つ鳥はなぜ盗まれたのか