山や森を歩いていると苔むした雰囲気に癒されることはあるが、コケをまじまじと見たことはなかった。そうだちょっと見てみよう、そんな些細な思いつきでこの本を手に取った。
コケは蘚苔類といって蘚類と苔類、ツノゴケ類の3種類に分けられるという。その違いは、まあ、読んでみればわかる。本著は繊細なミクロの世界を綺麗な写真で紹介している。はじめからおわりまでほんとに著者の眼差しのまま丁寧に作られている。出版当時の著者は前期高齢者のようだ、そんな著者のコケへの愛着を感じる一冊だ。
ページをめくってみると優しい眼差しを感じることができる。