『だから私は、今日も猫をかぶる』は、「本当の自分」と「周りに合わせた自分」の間で揺れる心情を、とてもリアルに描いた作品だと感じた。
人に嫌われたくない、空気を壊したくないという思いから無意識に仮面をかぶってしまう姿が共感できて、読んでいて胸が苦しくなる場面も多かった。特別弱いわけじゃなく、むしろ優しいからこそ猫をかぶってしまうという描写が印象的だった。
この物語は、無理に強くならなくてもいいことや、自分を守るために仮面をつける日があってもいいのだとそっと肯定してくれる。読み終えたあと、自分自身にも少し優しくなれる一冊だった。