堀切和雅のレビュー一覧

  • 岩波書店の時代から ――近代思想の終着点で

    Posted by ブクログ

    堀切和雅さんが岩波書店の大先輩である大塚信一さんと対談をして、戦前から戦後を生き抜いた著名作家の言動を例に出しながら、両人の自説を繰り広げた本。読み終わると「日本人いや人類の道は、これで良かったのか?」と壮大な感慨が浮かんでくる。
    堀切さんは1960年生まれで私の年齢に近いので、自分が生きてきた時代は、日本全体の歴史からするとどんな時代だったのかが概ね理解できる。
    大塚さんの回顧録とも言える内容だが、近代の日本の思想史の履歴を紐解いて、今現在の日本の問題点をあぶり出している。
    今、宗教は科学によって消滅したように見える。しかし、それに代わって人知を超えた大災害が神の啓示の代行をしているのでは?

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    2024年10月02日
  • 岩波書店の時代から ――近代思想の終着点で

    Posted by ブクログ

    ポストモダン時代の生き証人、もとい出版社側の人間の視座がどういうものだったかが垣間見えるのは、表に出る側の思想家や作家のそれとは違ったものがある。
    得るものというべきか、咀嚼に苦しむ感がないでもないが、対談形式のおかげでそういった難解さもひとまず読み終えられたのはよかったか。

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    2024年07月28日