遠藤光太のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
発達障害と診断され、一時期は鬱病から自殺や離婚も考えたという男性が、自分のことを見つめ直し、子育てを通して家族のことも見つめ直し、少しずつより良い生き方を模索していった過程がとてと丁寧に描かれている。きっとご本人たちにとっては大変な苦しみもあっただろうけど、読みながらずっと、こんなふうに家族で協力し合いながら人生に取り組めたらどんなに良いかと、少し羨ましい気持ちにもなった。これは子育ての本であり、夫婦関係の本であり、発達障害の本であり、鬱病の本であり、多様性(または本の中の言葉を借りると無限性)の本であり、ウェルビーイングの本だと思った。
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Posted by ブクログ
ありそうで無かった、発達障害の特性がある男性の育児にまつわる本。
私もASDの特性があり、最近子育てで妻との衝突が絶えずに悩んでいたところ、この本に出会った。
発達障害の方向けのライフハック的なものではなく、特性とどのように付き合いながら家族に向き合ったのかという著者の記録。
著者がASDと診断されるまでは、何事も上手くいかない負のスパイラルに陥っていた様子が痛々しく伝わる。
水面下で溺れてもがき苦しんでるような、誰かが手を出してくれてもその手を掴めない、そんな気持ちだったと思う。
著者の遠藤さんが養老先生から聞いたという、「子どもは自然ですから」の言葉には自分も胸を打たれた。そう、自然の