漢文の語法
著:西田 太一郎
著:齋藤 希史
解説:齋藤 希史
角川ソフィア文庫 E202-1
もともと辞書であったとのこと、短文がならんでいて、訳がついている
古代中国語の文法書であり、それなりの文法と用例が全編にわたって綴られている
それだけではなく、その用例は、史記の項羽本紀、論語の各編等からとらえている
漢文の教科書の延長線と紹介されるだけあって、司馬遷が100年もたっていない中国各地に取材した、楚漢戦争の迫力はすさまじい。絶対絶命の鴻門之会や、項羽の圧倒的強さ、そして、垓下での四面楚歌。
史記はもともと、日本で全編を統一的に扱ったものは少なく、 原文読めるのも珍しい。
まあ、漢字に、前置詞や、副詞に相当するものがあるなど、思いもよらなかったが、言語として人間の語る言葉としては、当然であると納得しました。
700頁に及ぶ大作で、聞いたこともなかった、古典が語られていてその点でもおもしろかった。
目次
第1節 主語-述語
第2節 述語-賓語など
第3節 述語-補語
第4節 有り 無し 多し 少なし
第5節 副詞的修飾語
第6節 副詞の一 皆・尽・悉・独
第7節 副詞の二 自
第8節 副詞の三 相
第9節 副詞の四 初・新、初・始
第10節 副詞の五 又・亦・復・猶・尚・且
第11節 否定 不・非
第12節 介詞
第13節 介詞の賓語の省略
第14節 謂について
第15節 謂之・之謂
第16節 倒装法
第17節 大主語・提示語・副詞的修飾語
第18節 助動詞的な語
第19節 者と所についての概説
第20節 者について
第21節 所について
第22節 副詞と「所」との位置
第23節 唯…所…
第24節 誓盟の辞の所不…者、有如…
第25節 所以・所与・所為など
第26節 所の用法の異例
第27節 所字が省略されている場合
第28節 所辞余説
第29節 仮定
第30節 被動
第31節 比較
第32節 使役の形式
第33節 否定の形式
第34節 部分否定と全面否定
第35節 疑問・反語・詠嘆
第36節 況・矧(いはんや)
第37節 双声・畳韻
第38節 文字の繁省
第39節 仮借
第40節 対異散同
第41節 複語
第42節 複義偏用・互文・省文
解説 齋藤希史
索引
ISBN:9784044006341
出版社:KADOKAWA
判型:文庫
ページ数:736ページ
定価:1620円(本体)
2023年01月25日 初版発行
2023年05月25日 4版発行