大橋吉之輔のレビュー一覧

  • ジョヴァンニの部屋

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    ネタバレ


    悲しい物語、どうしてこんなに悲しいのか

    主人公デイヴィッドが「愛そのもの」よりも「社会的に安全な自分」を選んでしまうこと
    ジョヴァンニの愛がまっすぐで、真剣で、逃げ場がないこと
    そしてすべてが“取り返しのつかない時間”として語られる構造

    ジョヴァンニの部屋という“閉じた空間”は、愛の聖域でもあり、社会からの隔離でもあり、逃げ場のない真実の場所でもある。あの部屋が、まるで心の内部みたいに感じられる。

    あの部屋で、あの目で、彼はずっと愛している。
    一方でデイヴィッドは、愛しているのに、自分の恐れのほうを選ぶ。

    ジョヴァンニの運命は変わらないとわかっている。デイヴィッドの後悔も、もう取り返

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    2026年02月20日
  • ジョヴァンニの部屋

    Posted by ブクログ

    自分に違和感を覚え、何か満たされない者たちが惹かれ合って依存してしまい、その先に破滅が待っていると知りつつも刹那的な愛と美しさを求め合う。
    ジェームズ・ボールドウィンの小説にこんなにも感銘を受けるのは、自己の探究を深いところまで激しく描いているからだ。時に息を呑むほど美しく詩的であり、時に読むものに恐れを抱かせるほどに激しく徹底的に正直に。それはやはりボールドウィンが黒人作家であり同性愛者であったからであり、常に愛と人間の尊厳を最も尊び語ってきたからだと感じさせられた。

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    2025年02月09日