鹿毛雅治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
新書系は大体星三つを付けるのですが、この一冊はオススメの気持ちを込めて五つです。
教育心理学というか鹿毛先生を既に知っている方には、もう大体分かってるよ、という部分もあるかと思うのですが。
これから「(学習)意欲」系の勉強を始めようとしている人は、このお値段で、かなり見通しが立ちますよ!と言いたい。
最初から自律された動機付け、やる気を身につけるのは難しくとも、どんな段階があって、どんなアプローチがあるかというのを知るだけでも、声かけや条件設定を工夫出来ると思うし。
何より「やる気なんて気持ちの問題でしょ」の、気持ちがどんなメカニズムを指すのかを知ることは面白い。
内容がかなり広いので、ポイント絞ったレビューが難しい。今ちょうど『独学大全』を並行読みしていて、重なる部分も多いので、アイディア生まれるといいなぁ。 -
Posted by ブクログ
「やる気」「意欲」とは何か、そもそもモチベーションはどのように生じ、何に影響を受け、変化していくのか。モチベーション心理学の代表的理論を整理・紹介している。論を説明する際に文学作品や映像、ドラマ等から関連するエピソードを引いてくれるので心理学初心者でもとっつきやすい。富士通の成果主義の失敗なんかは興味深い。結論としてはハウツー本などで提唱されるような魔法のようにやる気を高めるものなどない、ということか。著者は『居る意欲』を評価している。当たり前のことを当たり前にやろうとするモチベーションであり、習慣や態度を主たる基盤としている。さらに「誠実さ」を基盤にしている、という。
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Posted by ブクログ
教育心理学の教科書ですね。主に動機づけについて書かれていました。
こういう理論をまとめたような本を読むのは,もしかすると大学以来かも知れません。それくらい,時間をかけて,じっくり読みました(というか,一気に読むことができませんでした)。
これまでの教育心理学が得てきた科学的な成果を一つ一つ紹介してくれています。複数の理論が,どのような関係にあるのかも,けっこう分かりやすく書かれていました。
また,理論の紹介のあとには,必ず「具体例」が示されていて,「なるほど~,現場のこのような現象は,理論的には,こんな風に説明できるんだな」ということが分かりました。この具体例の大切さを,本書ではとくに感じた次第です。
アタマに残った言葉は,「諸刃の剣」です。動機づけの方向を誤ると,努力したことさえも,自尊心を傷つけることもある…。他にも,教育の場には「諸刃の剣」は,たくさんあります。よかれと思ったことが,子どもの意欲を減退させる…。
最近の教育現場では,「行け行け!!」と,一つの指導法や評価法で統一される雰囲気があり,ときどき,「それって全員にあてはめて大丈夫か?」と思うこともあります。
何かと言えば,すぐに,評価! でも,その扱い方によっては,かえって動機づけにマイナスになることもあることを知るのは大切です。
冷静に対処するためには,こういう理論書をたまにひらくのも良いものです。
個人的には,本文最後にあった,教員には「教育専門職としての自律性を保障することが重要である」という指摘に大いに肯きました。
本書の3分の1位をしめる,詳しい「註」「引用文献」「索引」などもついていて,本格的に教育心理学を学修しようという若者にとって,いい入門書となっていると思います。
どうにかして,職場のみなさんにも,本書のエキスを伝えたいなあ。 -
Posted by ブクログ
学習意欲について、脳科学など科学的な視点から分析したものである。目標達成のために必要なものは何か?自信、フロー状態(没頭状態)とは何か?といったテーマについて書かれている。
この本は相当ボリューミーなので、最初から全部読むというやり方はあまり適切ではないように思う。興味のあるテーマを目次から探して章ごとに読むのが良い。
詳しくは本書を読んで欲しいが、学校の先生など教育に携わる人にとっては間違いなく役に立つし、資格などで勉強していて自分を動機付けたい時にも使える知識が満載だ。
私達を悩ませる「やる気」について、科学はかなりのところまで有効な知識を提供してくれる。