林智裕のレビュー一覧

  • 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か

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    東日本大震災に始める情報災害をどう読み解くか
    「ファクト」という言葉も意味を持たなくなりそうな現状、この本はネットやSNSを使うための新しいリテラシーではないだろうか?

    合わせて、優しさ〜も読みたい

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    2024年08月01日
  • 「やさしさ」の免罪符 暴走する被害者意識と「社会正義」

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    「風評加害」。福島県民である私自身、その一人ではないかと思うほどに考えさせられる。

    私は、市町村や県に問題の解決を委ねていた。県は国や東電任せ。勿論、全てではないけど。

    責任の発端は間違いなく庶民の私にもある。

    林さんの苦労や苦悩は、私には想像がつかない。
    自分は、この怒りや悲しみに冷静に向き合うことはできていない。

    それでも、こうしていられるのは「希望」があるからだと思う。

    美味しい食べ物、美味しい飲み物、たのしい場所がある。

    俺は可哀想じゃない。

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    2024年06月17日
  • 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か

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    ネタバレ

    日本人みんな必読教科書じゃなかろうか。
    福島在住の著者が東日本大震災での実例を皮切りに、デマによる風評被害と被害があるなら加害者がいる=デマを広める者は加害者になっている自覚を促す。

    ・何故デマが広がるか
    論証の確かさをいちいちチェックせずに拡散し、間違いがあったかどうかを拡散した一人ひとりが確認しない

    ・何故デマを広める者がいるのか
    デマによって偽の権威を得るため(デマを主張してその発言に力を持たせる事で自分の売り込みたい文脈を売るため)ものによってはそのまま商売になる。

    ・真実であれば何もしなくてもデマに勝てるか
    残念ながら真実だけでは勝てない。
    デマを徹底的に否定して拡散を防ぐ、抗

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    2024年04月08日
  • 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か

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    「まがいものの正義」がどこから来るのか、誰から来るのか、私たちはもう知っているはずなのに、どうして対策がとれないのだろう?
    「情報」というあまりにも危険な代物を扱うには、それなりの訓練を受け、資格を持った者に限るべきなのではないのか?と思うが、言論の自由とぶつかるからダメなんだろうか?
    「風評加害者」を効果的に取り締まらないと、いつか民主主義が成立しなくなるのではないかと危惧してしまう。

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    2023年09月07日
  • 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か

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    2023年の処理水のタイミングであらためてベストセラーに返り咲いた、震災後福島の情報災害の記録。印象的な津田大介氏のTwitterの引用から始まる。
    SNSをみていて情報の分断はもう避けられないのかと思っていたが、考えさせられた。

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    2023年09月04日
  • 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か

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    メディアの情報に振り回されない為には
    一次情報にあたること。
    一次情報を読み解く力をつけないといけない。

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    2022年09月04日
  • 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か

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    渾身の一冊。問題意識を強く喚起された。ずっと風評被害と闘ってきた著者が、当事者にしか書けない福島の状況を記し、デマや差別を生み出す人の心や社会の構造を分析。それを理解した施策と科学的事実に基づく議論、誤情報を積極的に排除することの必要性を強く感じた。

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    2022年04月26日
  • 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か

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    名著。全人類に一読を勧めたい。
    「情報災害」についてこれほどきちんと取り扱われた文献は他にはないのであろうか。東日本大震災被災当事者の著者と同列に語ることは誠に僭越ではあるが、繰り返し非科学的でイデオロギーまみれのデマに煮湯を飲まされてきた経験がある者として著者の怒りややり切れなさは理解できるところが多い。
    圧倒的な誠実さで事実が語られている分、デマ屋お得意の「キャッチーなわかりやすさ」に欠けるところがなんとも悔しいところ。

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    2025年04月05日
  • 「やさしさ」の免罪符 暴走する被害者意識と「社会正義」

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    最初のクマーの話はほとんど意識してなかった。
    こういう本では、段落数個ごとに1行空けて読みやすくしてるんだね。見出しを入れるには細かいけど、それでも話の切り替えを明示したいということか。
    内容的には、うーん、まあ「被害者文化」に対する厳しい批判と厳しい対応の提案。

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    2024年05月05日
  • 「やさしさ」の免罪符 暴走する被害者意識と「社会正義」

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    被害者文化とは
    絶対的な弱者性の維持には大きな利益がある。
    弱者救済の社会運動は弱者が力を得ても役割は逆に増す。
    傷つけられる事に過敏で攻撃的。
    客観性やエビデンスよりも感情を重視する。
    二項対立的なゼロサム思考。

    風評加害とは
    反原発や政権批判などの政局。政治闘争
    災害と不安に便乗した詐欺ビジネス。悪徳商法
    自己顕示欲や陰謀論。承認欲求

    ファクトとオピニオンを混同してはならず、絶望を打ち消すためには強い希望を広める。

    やさしさ=正しさではない。常に疑問を持って客観的に見る必要がある。

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    2024年04月25日
  • 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か

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    風評被害に対し、その加害者が存在するという観点がまず面白かった。今後の情報災害を未然に防ぐための公益性、という筆者の主張には賛同するが、同時に抑えきれない怒りみたいなものも同居しているように思う。
    加害者として書かれている中で特に酷いのはやはり朝日新聞・東京新聞、れいわ・共産党といったいわゆる左翼陣営で、彼らが弱者の味方として政権批判をするために被災者に対する風評加害を如何にして実行してきたか、これを冷静に読むのは正直難しい。悪戯に分断を煽っても仕方無いのだが、彼ら加害者は一度は自分たちの過去の言説を振り返り、客観的・科学的な報道・情報発信を心がけるようにしてほしいものだ。

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    2024年04月23日
  • 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か

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    福島に対する情報災害をもたらしたメディアや無責任な人々への強い強い怒りを感じた。
    せめて自分は、風評加害に安易に加担しないように一歩立ち止まって考えるクセをつけないとなぁ、と思った。

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    2023年09月20日
  • 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か

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    福島の方のリアルな声。

    もっと正確に言うなら無観客の東京五輪では悪化しなかった、では??あくまでわかっているのは。
    何を書かないかで印象って簡単に変わる

    「自分達が想像した虚構の中に閉じ込め支配しようとする意識であったと言えるだろう」
    これあちこちで起こってるよなぁ…「○○のため」と自分が全く関係ない分野で正義感に駆られて活動して、実際の立場の人が苦しむ構図だったり、実際をよく知ることなく勝手に相手を下に見て、自分を上と錯覚するような。

    いくら正しい情報が発信されていたとしても、有象無象ある中で見つけ出すのは本当に難しいと感じる。
    この方は情報の取捨選択にある程度信頼をおけると思える人を

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    2022年10月26日
  • 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か

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    誰からの批判も受け付けつけず、ここまできてしまった第四の権力。メディア、報道。
    福島を「フクシマ」、安倍元総理を「アベ」と呼び、人の不安を煽ったり、角度をつけた編集で、独自の正義を、デフォルトの正義に仕立て上げ、逸脱者を「追及」したりする姿は見るに堪えない。
    丹念な記録で、そうした姿を露わにする著書。

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    2022年07月10日
  • 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か

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    ちょっと筆に熱が込められすぎているというか、「福島の風評被害を伝えなければ!」という思いが大きすぎるせいで、メディアに対する批判の言葉があまりに強く、かえって筆者の見える範囲が狭まっているのでは?と思ってしまった。(←実際にはそんなことはないのだろうけど、そういう風に感じてしまうような文体だった、ということです。)

    本書では「フィルターバブル」という言葉が引用されながら、結局、その人が見たい・知りたいと思っている情報しかその人には届かないということが触れられていて、それ自体は納得できる。しかし、では、正しい情報が自分のところに届いたと言えるのはどういう状況なのか?という部分をきちんと論じてい

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    2024年04月09日
  • 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か

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    ネタバレ

    不当な批判や差別に黙って耐え忍ぶ事は西洋化・情報化・多様化した現代日本では美徳ではなくもはや害悪であるっていう話。

    情報災害の歴史や情報災害全体の本かと思ったら、東日本大震災の福島に対して起こった情報災害の話だったので、いろんな意味で上手い本の題名だな、と。

    ただ、被害に遭った側が時間とお金と労力と勇気を持って被害状況を訴えていかないといけない上に、さらに周りの第三者に被害者側が責められる事もあるというのは、小さな嫌がらせ事件から明らかな犯罪に至るまでの全ての被害者と加害者とそれを取り巻く第三者に通じる問題だと思った。




    p. 46
    たとえば、米タートマス大学教授のブレンドン・ナイア

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    2024年03月14日
  • 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か

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    感想
    リベラル知識層が弱者を取り込む。そこに情報災害の契機が生まれる。人を困らせる人より邪悪。だが保守層にも同じインセンティブはないのか。

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    2023年08月26日
  • 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か

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    原発事故から日が経たないうちの生々しい数々の報道を思い返すことができた。
    全ての報道に悪意があるとは思わないが、所詮メディアは自分たちが作ったニュースを見てもらいたいがために刺激的に着色していることを念頭に置かなくてはならないと改めて思った。
    声を上げるべき人(原発事故であれば政府や福島県)がきちんと正しい主張をするとともにデマへの取り締まりも行うべきである。
    私たちが情報災害に立ち向かうにはセンセーショナルな報道にこそ疑問を抱き、一次情報への接続を試み、メディアや著名人の主張に流されないことだと思う。

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    2022年10月13日