【君の前では大人になりたくて、無理に背伸びしたくなるの】
虚弱体質の恭二と保健委員の柚月との真っ直ぐな恋の物語。
完璧に取り繕った筈の大人の仮面も彼の前だと呆気なく崩れ去る。
助けられるばかりの子供でなく、皆を助けられる大人になりたいと願う柚月。
恭二との子供の頃の苦い記憶が、彼女を駆り立てる。
ただ、そんな願いとは裏腹に空回ってばかり自分も自覚していて。
一途に好きだからこそ、彼の前では大人な自分で振る舞いたい。
だけど、絡んでは自爆して。
そんな少女の健気な背伸びは、図らずとも恭二の心にしっかりと刺さっているのだ。