星野道夫のレビュー一覧
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小学生の頃に、国語の教科書に掲載されていた星野道夫さんの文章と写真に出会ってから10年近く経ったが、それ以来、海外や広大な自然に憧れを持つようになった。本屋でこの本と出会い、小学生の時にワクワクした気持ちが蘇り、すぐに買って読んだ。この本の中で特に印象に残ったのは、「もうひとつの時間」の中の「ぼくたちが毎日を生きている同じ瞬間、もうひとつの時間が、確実にゆったりと流れている。」という部分である。部活や勉強で忙しく生きてきた自分にとって、今までになかった意識であり、生き疲れた時にこの意識を大切にしたい。また、いつかアラスカに足を運びたい。
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Posted by ブクログ
すごく表現力があり、言葉に説得力があるというか、文章が沁み込んでくる。
何度でも読み返したくなるようなエッセイ。
私はこの本を古本屋で購入した。
ワスレナグサの話にある星野さんが記した一説に線が引かれていた。
「私たちが生きることができるのは、過去でも未来でもなく、ただ今しかないのだ」
「結果が、最初の思惑通りにならなくても、そとで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがえのないその時間である。」
まさにこれらの言葉が旅をして今手元にあるのだと、少し感慨深くなった。
今私が過ごしている時間と並行して同じように過ぎていく別の視点の時間。
当たり前だけど、そんなことに少し思い耽る。 -
Posted by ブクログ
以前読んだ『悠久の時を旅する』が心に残り手に取った本。著者の星野さんはカメラマンだが、文章も素敵だ。雑音が全く無いイメージで静かな文章だが、核心を突いてくる時が多々あり印象的。
旅をする木。たとえば、自らの“生“が終わった後でも、大きな括りの世界においてはまだ役割があったりする。子供の頃、理科で習った、全ては循環している、という「物質循環のしくみ」の図を思い出した。文明の世界に入り浸っていると忘れてしまいそうになるけれど、人間もこの世界の、大自然の一部なのだなと考えさせられる。
1970年代、時代に逆行してアラスカという大自然を選択した著者。彼の人生の一部を知れば知るほど、生きていればどんな風に年を重ねていったのだろうかと想像せずにはいられない。
“多くのことは大したことではない“
“ぼくが暮らしているここだけが世界ではない。さまざまな人々が、それぞれの価値観をもち、遠い異国で自分と同じ一生を生きている。“
“町にいれば、自分自身の中にある孤独を避け続けることができる。〜〜その孤独を苦しみ抜いてしか得られない不思議な心の安らぎがある“
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この著書を読んで久しぶりに、読書というものの面白さを真っ向から感じ、読書の楽しさを思い出しました。行ったことのない場所、見たことのない風景を文章だけで想像し、体験させてもらえること。星野さんが見た景色が、そのまま自分の中に飛び込んでくるようなそんな感覚でした。
アラスカには行ったことがないし、これからの人生でも行く機会はないかもしれないけれど、私は星野さんの文章を読んだことで、アラスカの景色を見て、感じて、堪能しました。
生を終えたとしても、巡り巡って旅は永遠に続いていくのだと思えば、死ぬのも怖くないんじゃないかと思えました。そう心から思うためには、星野さんのように、沢山のものを見て、沢山の人と関わって、幸福を感じ、よく生きなければならない。これからの人生が楽しみになりました。 -
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ポストしようとして、驚いてしまった。レビュー数がなんと823! 『イニュニック』や『ノーザンライツ』と比べても、それらの10倍以上!
1995年8月刊。急逝するちょうど1年前に出たエッセイ集。全33篇、うち22篇が月刊「母の友」連載。
とくに「母の友」のエッセイ群がいい。なかでも星野の出発点を書いた「十六歳のとき」――中学の時にアメリカ大陸に憧れた。旅して回りたい。そして高校生になった、どうしても夢を叶えたい。もちろん周囲は猛反対、しかし父親が許可を出した。移民船で太平洋をわたり、バスとヒッチハイクでアメリカ、メキシコ、カナダをめぐった。40日ほどのひとり旅、1969年、高校2年の夏休み。
「旅をする木」――アラスカを守った気骨ある生物学者、ビル・プルーイットのことが書いてある。彼は『ノーザンライツ』にも主役として登場した。書名はこのエッセイから採られている。
そしてサン・テグジュペリを思わせる「夜間飛行」――長期の嵐を寸前でセスナで逃れる。緊張感あふれる珠玉の一篇。 -
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久しぶりの?初めての?深く心に染み渡ってくる本だった。
取り憑かれたように興味のあることを追い求め、圧倒的な自然に畏怖を感じつつ、その畏怖をも受け入れようとする姿勢に心打たれた。
自分は都会で暮らしているし、時代を遡ったような生活をすることになるアラスカでは到底生きていくことは出来ないと思う。でも、自分が海で過ごしている時の海への畏怖や、とにかく今この瞬間を生きている生き物を見て感じる何かは、星野道夫氏がアラスカの自然に身を置いているときの感情と似ているのかもしれないと思った。
「旅をする木」…ずっと「旅をする本」だと勘違いしながら読んでいた。笑
トウヒは種から始まり、木になり、子孫を残し、侵食されていく川に倒されて、北極の海を旅して、海岸のランドマークになる。そして、いつか腐って他の生き物の栄養となったり、薪として燃えて空へ行き、また地に戻ってくる。生と死の境界は曖昧で、地球がある限りはその木の何かは存在し続ける。(もはや「始まり」も種ではないのかもしれない)
この考え方も自分にはしっくりくるが、万人に受け入れられる話ではないのかもしれない。
様々な人と深い思い出があり、何年も経ってからも繋がりがあるのは、アラスカの圧倒的な自然を前に素の自分でいるしかなくて、圧倒的な自然現象が起きている時間を共有しているからかもしれないな。
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Posted by ブクログ
人生とは、幸福とは何かを考えさせられた本。
人は皆生きる上でそれぞれ旅をしているのかなと星野さんのアラスカの生活を感じながら自分の人生を重ねることができ、とてもためになる本。
もっと人生は自由で自然は大きくて世界は繋がっている。
気がつけば自分の人生の旅路の中でできた考えや経験に囚われている気がして、もっと世界は大きくて自分の知らないところで鯨やオオカミやカリブーや色んな動物が生き、死に、それでも時間が進んでいる。
日常すれ違う人々もそれぞれ同じ時間を過ごしているにもかかわらず、その中で繋がりを持つことはほとんどなく、
自分と出会い関わりを持つことはとても奇跡的なことなんだと思った。
自分のたった一度の人生。誰しも幸福になりたいと思っている。
この本の中の星野さんは本当に幸せな自分の人生を送っている。
そして幸せって大きい自然にもっと目を向ければきっと自分の近くに転がっているのだと感じさせられる。
自分の人生の正解か間違えるのかを決めるのは自分自身。
周りの評価や顔色を気にしてしまいやすい世間の中に生きている僕は、もっともっとこれまで以上に自分の人生を見つめ直すきっかけになった。
この本に出会えてよかったと心から思える。 -
Posted by ブクログ
アラスカの雄大な自然に魅せられた写真家、星野道夫さんによるエッセイ。
高校の国語の先生におすすめされて読んだ。
アラスカに行きたくなる!
自然の描写が細かくて、行ったことのないアラスカの情景が頭の中に浮かぶ。
星野道夫さんが見た風景が文章を通してリアルに伝わってくる!
私は、「もうひとつの時間」と「旅をする木」が好き!
特に「もうひとつの時間」の「ぼくたちが毎日を生きている同じ瞬間、もうひとつの時間が、確実に、ゆったりと流れている」という言葉は、この先もふとした瞬間に思い出したいと思った。
巻末の池澤夏樹さんの解説にある「大事なことは長く生きることではなく、よく生きることだ」が心に刺さった。
星野道夫さんの生き方に憧れる!
好きな本のひとつになった!!!