興膳宏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
陶淵明
講談社学術文庫 2845
著:興膳 宏
出版社:講談社
百頁ちょっとの本書は、陶淵明の特長を良く表しています
・帰去来、いざ帰りなん、どうも、宮仕えは苦手のようで、妹の葬儀に出るためとの名目も職を辞している
どうも、年下の上官に頭を下げるだけの我慢ができなかったようです。
・酒が大好きでたくさんの酒の詩をつくっています。
しかも、みずからの断酒の詩も詠んだのだが、やめることはできなかったようです
・不思議な世界を夢見る心、これを本書ではファンタスティックと呼んでいます。
桃源郷、そして、古代の地誌である山海経を読んで、未知の世界の憧れを詩に託しています
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Posted by ブクログ
精選訳注 文選
著:興膳 宏
著:川合 康三
出版社:講談社
講談社学術文庫 2787
文選とは、唐に先立つ、南北朝時代、梁の昭明太子の編による。
長編の詩である「賦」、長めの「詩」、そして「書」。対象は文章全般である。
無学の劉邦や、勉強嫌いの項羽の詩は短いがそれ以外のものは長編が多い
後の七言律詩や、五言絶句はみられない。詩の集約化はさらに時代を下らなければならない
万葉の長歌、短歌から、俳句へくだるのと似ていると感じていた
本書は、文選の精選として、10%程度の秀歌を収録しているもの
劉邦の大風歌、武帝の秋風の辞、曹操、曹丕、曹植、阮籍の詠懐歌がわかりやすい
諸葛亮孔明が、