野田宣雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
「混沌の世紀」が到来する―クローン・グローバリズム・フリーター…科学技術・経済・個人のあらゆるレベルで混乱が起きている中で迎える二十一世紀は、不安定な末法の世になる。
そう予見する著者は、そこではもはや職業も家族も国家も、生きるうえでの拠りどころにならないと説く。
その時、人は何を頼りに生きればよいのか。
著者は、啓蒙主義、近代進歩史観への懐疑を経て、ブルクハルト、ヴェーバー、そして「現世は不安定きわまりない世界」とした親鸞の思想に辿りつく。
際限ない混迷の世紀を生き切る人生観の提示。
[ 目次 ]
序章 「混沌の世紀」―二十一世紀
第1章 「新しい中世」の到来
第2章 職業中 -
Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
ナチズムの出現、アメリカ流ビジネス文明の蔓延など二十世紀の問題を予見していた十九世紀の歴史家・ブルクハルト。
彼は歴史を人間精神の連続体として捉え、「歴史は人生の教師である」と考えていた。
進歩史観の限界に直面した現代にこそ、「未来は知りえないから未来である」という深い懐疑の精神に貫かれた歴史観が、危機の時代を乗りきる指針として価値をもつ。
時代の大転換期に臨んで、二十一世紀を生きぬく智慧を示す一冊。
[ 目次 ]
第1章 進歩史観に代わる歴史観をもとめて(近代進歩史観の行き詰まり 近代進歩史観にいたる道 循環史観の系列)
第2章 ブルクハルトの歴史観(ブルクハルトの同時代への