大脇幸志郎のレビュー一覧

  • 悪いがん治療

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    ネタバレ

    現代のがん治療薬は科学的有効性を論じる事が目的化されてしまい、科学的有効という評価と実生活感覚で求められる治るという印象からはどんどん乖離してしまった。
    今のがん治療は効くか効かないかわかりにくいものにまで、「科学的に有効」というお墨付きをつけて治療薬として取り扱っているが、試験デザインでごまかしている治療法も実は多い。
    著者、及び翻訳者は何もがん治療を否定しているわけではなく、本当に有効な治療法を見極めるにはリアルタイムで第一線の情報を評価しあえと言う。製薬会社や御用達研究者の言い分がまかり通らないためにも、結論付けられた治療薬評価をそのまま受け取るなという警鐘も兼ねた医療批判書。

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    2022年04月02日
  • 医者にまかせてはいけない

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    インタビュー形式で読みやすい。新型コロナについても触れつつ、医者と患者の関係のありうべき姿について語られている。患者はもっと自分について決定し意見をすることができるしそうすべきだ。一方でメディアでやっていたから、といった浮ついたことで医者に突っかからないでほしい。
    患者が医療技術について語る必要はないが、患者自身の人生(をどうしたいのか)は語るべきだ。そして医者はそれに寄り添うものだ、という話。

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    2022年05月03日
  • 悪いがん治療

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    大学の血液腫瘍内科医として勤務しつつ、医療政策の研究も行う著者が、がんの治療薬の承認を巡る医療政策の問題点を示した著作。

    メディアでは様々ながんの治療薬が「これまでにない画期的な新薬」として取り上げられるが、そうした報道には注意した方が良い。一見、治験のような厳格な臨床試験を通じて”効果”があるというエビデンスがあるものでも、その”効果”の定義が何かは非常に重要な論点である。

    本書ではその”効果”について、臨床的エンドポイントと代理エンドポイントという2つの専門的な概念を分かりやすく説明してくれる。臨床的エンドポイントとは、余命の延伸効果など、本質的に患者のためになる指標を指すが、往々にし

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    2022年03月27日
  • 運動・減塩はいますぐやめるに限る!

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    ネタバレ

    参考になった。
    今、良いとされている事を否定、あるいは一考させる。
    よく読むと、逃げ道を設けているようにも読める。はっきりダメとは言ってない?
    エビデンスがないものだらけなので、確かに無駄なのかもしれないが、有効かもしれない。
    まあ、もっと自由に生きれたらと思う。

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    2023年01月28日