黒田賢治のレビュー一覧
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現在のイランを理解するための基底を知ることができた。
イラン革命の背景がよく分かり、戦後も植民地的な活動を続けた米英への不信感が今でも残るのは、想像に難くない。宗教権威者が頂点に立つイスラム共和制では、国際問題に対して政府が柔軟に対応しようとしても、それが容易ではないことを理解した。経済を中心として回っている国際社会の論理と宗教の論理が一致しないことがあるのは、当然だ。その上に、革命防衛隊が最高指導者に直属していて、政府のコントロールを受けない構造が、この国の外交を難しくしているように見える。
一方で、傍目には宗教で縛られているように見えるこの国も、市民はしたたかのようだ。選挙では被選挙人に制 -
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ネタバレww2中の連合国のイラン侵攻
→ソ連への脅威からドイツと親密だったことに原因
モサデグの石油国有化挫折や国王の専制政治
→イラン国民のアメリカに対する敵対心
ただしアメリカは冷戦的な問題からイランへの限定的な接触は継続(イラン・コントラ事件)
シーア派の三日月地帯
→イラン、イラク、シリア、レバノンのシーア派勢力
ヒズブッラーやフーシ派、アサド政権と良好関係
聖地問題でイスラエルとは対立しているため緩衝地帯を作る目的もある
核問題でアメリカと対立
JCPOAが軍地施設の査察を条件としていないこと、将来的にイスラエルの脅威となることが米国の軍事予算を圧迫することが動機
政治、経済分野で革 -
Posted by ブクログ
あとがきが2025年8月発行で11月刊。
1979年の革命から2025年7月までを短い言葉でたんたんと説明され、読みやすいコラムもあります。
読み手の力不足ながら、非常に入り組んだ複雑な状況と受けとりました。
最終章のタイトルは「暗雲垂れ込めるイスラーム共和国の未来」
最後に「われわれはどう生きるのか。あるいは、われわれはどこに行くのか-。(中略)、イラン現代史がその答えを用意しているわけではない。しかしイラン現代史を繙いてきたなかで明らかなのは、われわれはまだ可能性のなかに生きていること、外に広がる大きな世界を個人が変えうるといことである。それは困難で苦しく、時に犠牲も払われたりもするが、限