Nikkei Financialの記者による地銀の現状の取り組みをまとめた書籍。積極的に改革に取り組んでいる地銀だからだろうけど、何もしていないようにみえて、実は結構改革していることがわかる。
山口FGとスルガはどちらかといえば失敗事例ではあるが、その他の事例は好感のできる事例。基本的には、デジタル
...続きを読む投資をしつつも、地元の企業への対面での支援を強化しているというのがポイントだろう。昔からコンサルティング営業とか言われていたけれど、マジメに取り組んで来た銀行はその成果が出てきている。特に融資だけではなく、エクイティにも取り組み、企業経営そのものに参画しようとしているのは銀行ビジネス自体の魅力を高めていると思う。中小企業への資本参加はPEには小さすぎて参画が難しいので、ここを補完するのは地銀にしかできないだろう。
その意味では最後に紹介されている信金・信組の方が実は一歩先を行っていて、地銀はその意味では遅れている。改革できることは多い。あとはいかにノウハウを調達するか、難しいけれど立ち止まってはいられない。
それにしてもアクセンチュアが至るところに出てきて、実態は社員代替だとは想像するけれど、裾野の広さを感じた。