ウィル・デュラントのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
【歴史は繰り返す。だが、それは概略においてのみである】(文中より引用)
文明について論じてきた世界史の大家が、歴史とそれを学ぶ意味とは何かについて概略的に説明した作品。エッセンスとも言える歴史学の要諦が収められています。著者は、夫妻で活躍し、米大統領自由勲章も受賞しているウィル・デュラントとアリエル・デュラント。訳者は、都市銀行調査部に務めた経験を有する小巻靖子。原題は、『The Lessons of History』。
「そもそも歴史を学ぶことの意味とは何なのか」という本質的な点に始まり、歴史における宗教や政治・経済、そして文明の意義にまで言及する盛りだくさんの作品。決して分厚い本ではな -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者は夫婦で歴史学者・哲学者ということで、10巻にもわたる歴史書を記し、ピュリッツァー賞も受賞しているとのこと。本書はその筆者の大部にわたる代表作のエッセンスを、13のエッセイにまとめた歴史読み物。
本書で書かれているのは、歴史は繰り返す(正確には、類似の原因により類似の事象が生起する)とか、貧富の差が対立を生むとか、国家は自由を制限するとか、まさに『歴史の大局』の話。ある意味で新奇性があるわけでもなく、言い古されてきた言明も多いと感じました。
ふと私はロシアを思いました。何故、ロシアはプーチンを祭りあげるのか。何故国民はプーチン体制に反抗することが出来ないのか。プーチンや権力者が旧共産圏