福井安紀のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ創作活動を続けていくために、作者が徹底して実行している行動力が素晴らしい。
わたしも含め、最終学歴と現職に関連性がない人は多いと思うが、高校くらいから進路を見据えて、絵の練習をするだけでなく、社会の仕組みを知って独立した時にやっていけるように、筆者はあえて美大に進学し、自分の意志で就職している。学んだ内容が収入に直結している。
元々、絵の才能はきっとあって、それをご自身で磨き続ける事を怠らず、進路に反対してくるような親族もいなかったのだと思う。絵を学ぶために生きて、実際にそうしている。
この本は何も、芸術家として専業で生きていく人のみならず、一般の社会人にも大変参考になる教科書のような本だ。
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Posted by ブクログ
「共感してもらうために自分を発信しよう」というコアメッセージを掲げつつ、職業画家として活動するにあたり有用そうな事柄がとても網羅的に書かれている本。割とパラパラ読める。
駆け出し作家のような人に一番刺さるのかなと思った。
「いかに作品のクオリティを上げるか?表現の幅を広げるか?」等の技法の部分は皆興味を持ったり学校で教わったりするのではないかと思うが、本書ではそういった技法の話はほぼ無い。
その代わり、「お客さんとどう対話し、ファンになってもらうか?」や「お金やメンタルの問題とどう向き合うべきか?」など、作家活動においての制作工程以外の課題についてとても網羅的に触れられている。
そういった -
Posted by ブクログ
専業画家である著者が自身のノウハウをまとめた本。ちょうど身近に作家活動をしている者がおり、その考えの一端が掴めれば、もしかすると彼への何らかのヒントになるかと思い読んでみた。
著者は自身のことを以下のように書いている。
- 美術団体に所属せず、画商に取り扱われることもなく、ほぼ専業主婦の妻と娘の三人が地道ながら生活できる状態を作り出した。
- 1970年生まれで30歳の時に専業画家になった。
- 35歳の時に絵の収入で食っていけるようになった。
一般のイメージに違わず、作家活動のみで生活していくのは簡単なことではないようだ。「地の章」では、30歳で会社を辞めた後のお金のない生活や将来 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1回目:2024/10/8〜10/25
自分が絵画ではないけれどもアート活動をしているので、参考にしたいと思って読みました。分野が違うので具体的な手法は応用できなそうでしたが、それでも基本的な考え方や姿勢からは刺激をもらいました。
著者さんは現時点では世間一般からすれば「無名」かもしれませんが、地に足を着け、それと同時にとても大きなビジョンと視野を持ってご自身のアートに向かっていっているのだと伝わってきました。
余談ですが、ギャラリーストーカーなどの「イヤなお客さん」の対応の部分は、どの分野でもこういう人たちはいるんだなぁと苦笑してしまいました。それと同時に、こういう人たちに出会うという