僕のマリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『常識のない喫茶店』を卒業することになったマリさん。喫茶店での日々を思い出しながら感傷に浸ったり、大切な人との日々を新しく始めたり。マリさんが働いていた喫茶店の方や雰囲気がとても素敵で、いつまでもマリさんのように心の拠り所となる時間や場所があることがとても羨ましい。いつかは離れなければならない。だけれど、そこにあるのは温かな感情であり、次のステージに進む自分の背中をそっと押してくれる。マリさんの日常は優しさで溢れていた。ちーちゃんの結婚や、マリさんの本の出版。日常のことを書き綴って本にして貰えるなんて、自分の人生が映画化されたようでとても素敵。マリさんが不器用ながらも周りの人を大切にし、忙しく
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Posted by ブクログ
嫌な客というのは接客業をしていると必ず出会ってしまう。もう来て欲しくないな、そんなことは思っていても口に出せない。しかし、僕のマリさんが働く喫茶店は嫌な客には来ないでください、罵倒されたらやり返すといったスカッとする展開がある。店員さんが嫌だと思う客は、周りの客も迷惑だと思っていることが多い。それを追い出してくれるなんて、私も嫌いな人の不幸は見ていて楽しいので、行ってみたい。皿のチョコレートを舐めるマスターも愛せる変人だし、クソ客を追いかけてまで絶叫する、しーちゃんも清々するし、良客にはサービス旺盛なところも好き。言いたいことがある人、人に嫌われるのが怖い人、ぜひ行って欲しい。私も行きたい。客
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Posted by ブクログ
否、店員さんといえどやりすぎでは?!と思えど本のタイトルですでに注意書きは済んでいる。実際接客業で働いた人間には首がもげる程のわかる!!と、出来る事なら私だってそうして出禁にしたかった!!と羨ましいですらある。
「お客様は神様です」と言い出した奴は誰なのか。毎日その事にボヤきを入れたい毎日をお送りの皆様。日本人は優しく丁寧だなんて、サムライが現代にもいると思っているレベルの仮想空間。もちろん優しく丁寧な人が大半でその約何割が本当に厄介で、しかも全国津々浦々に実在する。一人じゃなく何千人以上…
義務教育で一年接客業で働くを課した方が日本は本来の「優しく丁寧」に戻れるのではないかと。
そこにやはり -
Posted by ブクログ
お仕事エッセイ
とっても面白かった!
作者の気の強さと仲間思いな優しさが文面に伺えてスラスラ読めた
くせつよなお客さんのエピソードや個性豊かな同僚やマスターのエピソードがたくさんで笑った
お客さんと喧嘩しても良くて、こっちの判断で出禁にもできて素晴らしい職場だなって思った
店員が嫌ってるお客さんは他のお客さんも不快に思ってるってその通りだなって思う
接客業をしてる人は是非読んで欲しい本!
勇気をくれる!
そして自分がお客側の時、気をつけようって改めて気付かされた笑
店員さんにわざわざ好かれようとは思わないけど、変なあだ名を付けられない程度にはお行儀良くしておきたいな笑 -
Posted by ブクログ
初読みの作家さん!
帯に「働いている人が嫌な気持ちになる人は、お客様ではない」とあり、とても興味をそそられたのがきっかけで。
実は私も接客業をしており、常に理不尽な客と遭遇している。令和になっても、いつまで「お客様は神様」だそうだ。
なので私もこの喫茶店で働きたい、ぜひ仲間に入れて欲しいと切に願う。
恐らく世の中の接客業の人、ほとんどが共感する事ばかりだろう。
私が家族に愚痴った話、
あるいは日頃の不満を書き記した日記、
こっそり聞かれた?見られた?と思うほど。
私の場合はこんな楽しい素敵な職場ではないので、諦めと我慢の日々。
何歳になっても客の暴言には慣れないし、強くはなれない自分 -
Posted by ブクログ
小説ではなくエッセイ。読んでて3回くらい吹き出しそうになった。本で笑うことはほぼ無いので、この本の面白さに星五つをつけた。僕のマリさんのエッセイは「いかれた慕情」と「書きたい生活」を読んだけど、こんな面白く書ける人だったのか。エッセイは表現とか観点の面白さに惹かれることが多いけど、このエッセイに関しては出来事の面白さが魅力。こんないろんな出来事が起こる喫茶店で自分もちょっと働いてみたいと思った。
自分もダメなことをノーと言える胆力が欲しい。自分の気持ちを大事にすることで強くなれるし、人の痛みにも敏感になれる。「強さは優しさを裏打ちするものでなくてはならない。」というのは良いフレーズなので覚え -
Posted by ブクログ
表紙に惹かれて読んでみたけれど、想像以上に好みの本だった
くどうれいんさんのエッセイが好きな方はとても好きだと思う
自分のお気に入りを誰かに勧めるとき、純粋な気持ちとは別に処方箋のように届けることもある。
そういう引き出しをたくさん蓄えて、自分の周りも大丈夫にしていけたら良い。(頁124)
いつ身体や心の不調が出てくるかはわからない。どれだけ気をつけていても、病気になるときはなる。そういう仕合わせだったと思うしかない。ただ、いつか来るかもしれないその日まで、いつか死ぬことも忘れてしまうくらい楽しく生きたい。大丈夫、いつかはみんか死ぬのだから。(頁162)
甘い、苦いなど一言では表現